和哉が病院のベッドで目を覚ますと…
デモに参加している子供が転び、それを避けようとしたトラックが和哉らの車に突っ込んでくる。ドーンという重い衝突音のあと、朧気な意識の和哉を救い出す直輝、響の手を引いて走る朱莉。その後、大きな爆発が起きる。これまでのストーリーに度々、登場してきた事故とはこんなに悲劇的なものだったのかと見ているほうもショックを受けてしまう。
頭に包帯を巻いて病院のベッドで目を覚ます和哉。傍らに座る統梧が気分はどうかと声をかけてくる。「お父さんとお母さんは?」と尋ねる和哉に統梧は「君は子供だけどなるべく誠実な言葉で伝えるよ」と事故の生々しい痕跡が残るメモリーを和哉の手に握らせるのだった。
表情を無くし、言葉数も少ない和哉。あんなに無邪気だったのにと思うと涙が止まらなくなる。それでも、和哉を気遣う純に支えられながら、純と共に日々を過ごす和哉。
ある夜、父親と母親が生きている夢を見て夜中に目を覚ました和哉は、パーセプションアートのゴーグルをかけて形見のメモリーをセットする。すると、和哉に超感覚的なスイッチが入ったかのようにパーセプションアートの世界が広がる。
事故から感情を表に出さなかった和哉の目に涙が溢れる
一匹のオオカミが姿を現し、一対の蝶々が舞い上がり、「お父さん…お母さん…」と和哉がつぶやく。「お前が見せてくれたの…?」とオオカミを恐る恐るなでて、涙を流す和哉。事故の日から初めて和哉が感情を表に出して泣いている姿に、こちらも涙がとめどなく溢れてしまう。
翌日は靴下をスムーズに履いて、心なしか少し成長した面持ちを見せる和哉。純に呼ばれて外に出ると、和哉は純を待たせて響の家へと向かう。お互い大丈夫だったことを確認すると、和哉は響から借りていたマフラーを返す。
和哉が帰ろうとすると響は「僕、アーティストになるのやめる」と告げて、家の中に入ってしまう。その日から、和哉は響と距離ができたまま成長する。響が永茜高校の寮に入る日も、純に誘われても和哉は見送りに行かないのだった。
幼少期がピュアで楽しげだっただけに、事故のギャップが大きく、あまりにもひどい出来事に胸が痛くなってしまう。Twitterでも「しんどいすぎる」「あぁぁ、泣いてる」「今回の話、辛すぎる」「和哉ああああっ」「え、無理……」「3人ともあんな天使みたいな笑顔で笑ってたのに……」と打ちひしがれるコメントが多数寄せられていた。
※島崎信長の「崎」は正しくは「たつさき」
◆構成・文=牧島史佳
アニメ「Opus.COLORs」
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発売日: 2023/07/26