「声の力で世界に煌めけ」をコンセプトに活動する、スターダストプロモーション声優部所属の声優:小山百代、小峯愛未、黒木ほの香、汐入あすかの4人からなるユニット「サンドリオン」。活動7年目を迎えメジャーデビューを果し、さらに勢いを増す彼女たちは、待望のメジャー1stシングル『Angel Ladder』を5月17日にリリース。本作はこれまでの歴史を踏まえながら未来への期待を綴った歌詞、ポップで流麗なサウンド、美しく重なるコーラス……と、まさに傑作と呼ぶに相応しい作品に仕上がっている。今回、名刺代わりとなる作品を携えてメジャーという舞台で大冒険を繰り広げようとする彼女たちに前後編に渡るインタビューを実施。前編は『Angel Ladder』についての深堀トークをお届けする。
黒木ほの香の母、大絶賛。「アンタら売れるで~!」
――『Angel Ladder』完成、そして発売、おめでとうございます! 本当に素晴らしい楽曲。控えめに言って最高です。
一同:ありがとうございます!
黒木:最初デモ音源をいただいた時点では歌詞もタイトルも未定で、単音だけの超シンプルな状態だったんです。その音源を、聴いた瞬間に全員が「この曲の先を聞きたい、知りたい」と思ったんですよ。
小山:「これはきっとすごい曲になる!」という予感しかなくて、ワクワクが止まらなかった。完成作を聞いた時に、「あのときの予感は間違いじゃなかった」と感動したね。
黒木:我が家の母が初披露した6thワンマンに来てくれて、「メッチャええ曲やん!アンタら売れるで~‼」と、太鼓判を押してくれたんですよ。
小山&小峯&汐入:おぉ~。
汐入:素直に嬉しいね(ニコニコ)。
黒木:母はずっとCDでもライブでも聞いてくれる、身近なドリオンズ(ファンの呼称)なんです。その母が「売れるでぇっ‼」と、巻き舌で言ってくれたということは、これはもう爆売れ間違いなしかなと。
待望のメジャー1stシングル『Angel Ladder』
――『Angel Ladder』、直訳すると「天使の梯子」。そして「薄明光線」、「光芒」と呼ばれる“雲間から光が地上に降り注ぐ”自然現象の名称でもあります。
小山:タイトルを聞いた瞬間は「そんなあ、天使だなんて~」と謙虚な気持ちで(笑)。まあ、今となっては「#サンドリオンって天使」というハッシュタグを作って、乱用しているぐらい。ありがたく天使として歌わせていただきたいなと。
小峯:見た目で可愛いくて、しかも文字通り最初は「天使がかけてくれた梯子を上っていく」というイメージで作ってくださったのかな?と考えていたら、おっしゃったようにすごくステキな現象という意味だと知って。
――タイトルから連想されるように、眩しい大冒険の幕開けへの期待と意気込みが込められた応援歌でもあり、サンドリオンの7年の歩みも凝縮されたベスト的な側面も持っていますよね。
黒木:そうなんです。作詞していただいたミズノゲンキさんとは今作が初めてなのですが、まるで7年の間ずっと私たちを見てきたかのような言葉が並んでいて。私たちも歌っていてすごく気持ちが込めやすかったです。
――どのフレーズも素晴らしいのですが、その中でも特に皆さんの心に残ったフレーズをうかがっていきたいと思います。
小峯:2番のAメロの「飛び越える準備はしてる/大丈夫だよねほら」。ここから新しい世界に進める嬉しさがある一方、私たちが新たな世界に飛び込むのを不安に思う人もいるはず。けど、私たちはどんな苦難が待っていても、それを飛び越える準備はできているから、「心配しないで。大丈夫、私たちについてきて」と、呼びかけているんですよ。自分にも「大丈夫」と言い聞かせているみたいで、私の歌唱パートじゃないけれどすごくステキな歌詞だなあって。
小山&黒木&汐入:…ん?
小峯:…あ、私のパートだわ。
一同:怖い、怖い、怖い!!!
――一瞬自分の耳と目を疑いましたよ(笑)。
小峯:あぶね、あぶね(笑)。
黒木:この先、いろいろと不安だわ(苦笑)。私はサビの「追い風に背中を押されて」。サンドリオンとして、この7年の間「今、向かい風吹き荒れまくってね!?」と感じる瞬間が、とにかくあって(苦笑)。なので、このフレーズを見たとき、曲・歌詞から「頑張ってね!」と応援してもらっているみたいで、すごく嬉しくなったんです。
汐入:私は、その後に続く「最高の物語/作り出そうよ一緒に」が好き。私はずっと、サンドリオンのアットホームな空気を大切にし続けたくて。今までついてきてくれたドリオンズはモチロン、これから新たに私たちを知ってくださる方も巻き込んで、一緒にたくさんの思い出を作っていきたいねと、私が大切にしたい想いがここに込められているんです。
小山:本当に全ての歌詞が良いので…今この瞬間に刺さる言葉なら、2番のサビ後半「目の前にはまだたくさんの選択肢/夢見たあの空ここに繋がっているよ」。メジャーデビューというキッカケを期に、私たちの目の前に様々な未来や可能性が広がっていて。この先、どんな歩み方をするかはまだわからないけれど、この先に待つ「夢見たあの空」は、これまで積み重ねてきた“今”に繋がっているんです。どれだけ見える景色が変わっていったとしても、この歌を歌うだけで初心に帰れる気がして。なんというか…“大切な我が家”みたいな歌詞。本当に大好きです。
黒木:おぉ、愛の告白や。
――サウンドについて。終始鳴り響くストリングスの流麗なサウンドが華やかですよね。
汐入:これまでもストリングスを使った曲はたくさんあるのですが、ここまでずっと鳴り続けている曲は初めてかも。
小峯:本当に最初から最後までキレイで、”エンジェルぽさ”が表れている気がする。「明るい曲がいいです」というフンワリとしたお願いだったのに、この豪華で可愛らしい曲が届いて。作曲の睦月周平さん、すごい。「世の中には天才がいる!」と感動しました。
――また、バックで終始ハンドクラップが鳴っているのも印象的です。
小山:デビュー曲はどんな曲がいい?と考えた時、一番は「ドリオンズとの一体感を大事にできる曲がいい」と浮かんで。ではどうすればみなさんを近くに感じられるかな?と考えたときに、ハンドクラップがいいなとお願いしたんです。ぜひみなさんには、手拍子を通じて、私たちと気持ちを一緒にしていただけたらすごく幸せです。
『Angel Ladder』の魅力がわかるか否かで音楽センスは問われる⁉
――みなさんの歌唱も、歌詞・曲を最大限に活かした形になっているなと思いました。
汐入:歌う順番がにゃんにゃん(黒木)から始まり、愛未ちゃん、もよちゃん(小山)、私という流れで、歌をバトンパスしていくんですよ。
小山:それぞれ一言ずつ歌い、それぞれのハーモニーを交差させていくパートがたくさん用意されているのですが、これが難しくて。歌のテンション・声質が一人ひとり違うのが私たちの歌の良さですが、今回は個性を出しつつ粒を丁寧に揃えないといけないから、どこか崩れるだけで全く違う届き方になっちゃうんですよ。
黒木:プレッシャー、メチャかかるよね。ただ、大変な分、ライブでより映える曲でもあって。ライブではその時々の歌声や空気感で、ポロッとその瞬間にしか生まれない表現になるから。
小峯:うん、実際にみんなの声を間近で聞いて、バトンを受け渡していく方がすごく楽しいからね。この曲を歌うと「4人だなあ、サンドリオンっていいなあ」って、すごく思うんだよね。
――改めて、歌詞・曲・歌唱、全て「最高の物語」の始まりにピッタリの曲になりましたね。
黒木:本当に。正直、この曲について言いたいこと・伝えたいことはたくさんありますが、もうとにかく聴いてください! 聴いていただけたらすぐに全て解りますから。これ、聴いても何も感じない人は…音楽のセンス、足りてないんじゃない?ってくらい(笑)。
一同:アハハ!(爆笑)。
黒木:こういう煽りが出ちゃうほどに良い曲なんだって! ジャケットもMVも本当にステキに可愛く作っていただけて。本当に全てが最高なんだよ。
汐入:「良い曲です!」って曲自体が伝えてくれているからね。大人のみなさまに頑張っていただいたので、あとは私たちがこの魅力を伝える番。
小峯:みなさんからのバトンを受けとった以上、あとは全力で走り切るしかない!
小山:たくさんの人に届くように、天使の私たちが“天使力”を発揮するしかない!
黒木:手に取ったらもう最後。サンドリオンから目も耳も離れられなくなるんで(笑)。