コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。台湾在住10年目になる樋口みみさんは、リアルな国際結婚事情をSNSやブログなどで発信しているイラストレーターだ。彼女が5月7日に公開した「ブラジルで女性が一生輝いていられる素敵な理由」は、樋口さんの友人から寄せられたお話をマンガ化したもの。1.9万件の「いいね」を獲得し、「素敵な考え方だな」「たしかに、日本は“年相応”って言葉に縛られ過ぎかもね」と話題を呼んだ。
“年相応”がないだけで大人の女性の輝き方が大きく変わる
ブラジルに在住している「まい」は、日本とブラジルの大きな違いとして「大人の女性が輝いている」点があるように思えるという。ドラマの主役を張る女優も30代~40代がメインであることに加えて、特に「いい年して…」という小言が誰からもない。
ある時は義母から洋服について、「丈 もっと短い方がきっとキレイよ」という言葉が出てきて驚いたそうだ。この時まいが着ていたのは、膝下丈まである体型が出づらいワンピース。日本だと真逆のアドバイスをされそうな丈なのに…と、改めて文化の違いを感じたまい。
また別の日には、老夫婦がお互い水着で浜辺を歩いている風景を見て、まいが思わず「おばあちゃんになってもオシャレ…素敵だなぁ」とつぶやいた。すると夫は、「いくつになっても女性がこれ着たらダメとかないし、まいはずっときれいだよ」と笑顔を見せる。年齢別に分けて人を見るという文化の心地よさに、「日本でも女性がアラサーアラフォーって言ったりせず、1人の『女性』として輝き続けられる環境になってほしいな」とまいは改めて思うのだった。
年齢に囚われない第一歩として挑戦中の夢
――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。
こちらはブラジル在住の友人のエピソードなのですが、自分の着たいと思った服やしたいと思ったオシャレを、年齢がいくつだから…とか母親だから…といった概念に捉われずに出来ること、そして周りがそれを肯定してくれるブラジルの文化が素敵だなぁ、と思い漫画化に至りました。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
漫画内のブラジルの街並みや着ている服装は、友人から今実際にブラジルで流行っている服のデザインを教えていただいたり、ブラジルのビーチの様子など細かく教えていただきました。そんな「ブラジルの雰囲気」を感じていただけたら嬉しいです。
――お話に出てきたご友人は、現在もブラジルにお住まいなのでしょうか。
はい、ブラジル人の旦那様とブラジルにお住まいです。
――このお話をご友人から聞いて、樋口さんご自身はどのように思いましたか。
私は長年アメリカにおり、現在は台湾に住んでおりますが、両国ともにブラジルのこの文化と通づる所があるな、と思いました。良い意味で、あまり周りの目を気にすることがないですし、外国の方は褒め上手な方が多いなぁと感じます。もちろん、日本とは勝手が違う海外生活、大変なことの方が多いですし、外国での生活を美化する意図はありませんが、そういった面では気が楽なように思います。
――年齢に囚われない生き方の第一歩として、樋口さんならどこから挑戦しますか。
実は今、その第一歩を踏み出そうとしているところです。幼少の頃から好きなことを仕事にする、という夢があったのですが、実際進路を決める際、一度無理だろうって諦めたんです。その後全く別業界に就職して、それはそれでとても充実していたのですが、結婚を機に退職、子どもが出来て在宅ワークになり、もう一度夢に向かって挑戦したいなと思い。そして、その夢が今叶いつつあります!夢は、諦めなければいつか絶対叶うし、いつから始めても遅くないのだなと思いました。まだまだ課題が山積みで始まったばかりですが、これからも挑戦し続けていきたいなと思っております。
――今後の展望や目標をお教えください。
もっとブログや漫画、育児も頑張っていきたいです!今年の秋から三男が幼稚園に入るので、今後はもっと本格的に活動していければなと思っております。しかし、集団生活が始まると体調崩すとかありますし、そう上手くいくかな…まだまだ不安です。笑
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
いつも読んでくださって本当にありがとうございます。何事も三日坊主で続かなかった私ですが、読んでくださる方々がいるからこそ、ここまで続けてこられました。本当に感謝しかありません。まだまだ漫画の構成も絵も未熟ですが、こればっかりは描いて描いて描いていくしかないので…日々精進して参ります。引き続きよろしくお願いいたします。