紺野彩夏が主演を務めるドラマ「サブスク彼女」(毎週日曜深夜0:55~/ABCテレビ、DMM TV独占配信)の第5話が6月4日(日)に放送・配信された。ヨリ(内藤秀一郎)とスミレ(逢沢りな)による恋愛強者同士の駆け引きに注目が集まっている。
大人の恋愛が際立てるトモとコースケの初々しさ
本作は、突飛な設定に現代の若者観を盛り込み、SNSを中心に話題を呼ぶ山本中学の同名漫画を実写ドラマ化。月額定額制のサブスクリプションと恋愛をモチーフに、今を生きる若者たちの恋に揺れる心情を瑞々しくもリアルに描いたサブスク×ラブストーリーとなっている。
本命として選ばれない虚しさと、恋愛感情を搾取され続けてきた苦い体験から脱しようとする女子大生のトモを紺野彩夏が演じるほか、高校時代からトモのことを一途に思う同級生のコースケを望月歩、好きな男性に尽くしすぎてしまうなーちゃんを寺本莉緒、そんななーちゃんをセフレにする役者志望のヨリを内藤秀一郎、トモの取り組みに興味を持つバリキャリのOL・スミレを逢沢りなが演じる。
前回、泣くほど自分のことを好きなコースケに少し心を動かされたトモ。しかし、その矢先コースケからスミレとキスしたことを告白され、再び彼女の気持ちはスンと冷めてしまった。
一方で、トモはコースケから向けられる恋心をはぐらかして傷つけているにもかかわらず、スミレに嫉妬している自分をおこがましく思う。そうとも知らず、トモが嫉妬してくれたなんて甘い妄想を抱く自分に喝を入れ、少女漫画で恋愛を学ぼうとする健気なコースケ。そんな拗らせているけれど、初々しい学生の二人とは対照的に、第5話ではヨリとスミレが大人の関係に発展した。
大人の女性に翻弄されるヨリ
「付き合うって何?説明できるものなの?」
セフレではなく、正式な恋人になりたいなーちゃんの気持ちをことごとく踏みにじってきたヨリ。なーちゃんと一緒にいて楽しいときもあるけど、幸せではないと主張する彼は、どこか感情を置いてけぼりにしてきた印象がある。
俳優を目指してはいるものの、なかなか芽が出ずにミニシアターでのバイトで生活費を稼ぐヨリは、空虚感をセックスで埋めてきたのだろう。「体を求められることで心が安定するタイプ」「自分からする勇気なんてないから、相手からされるのを待ってるタイプ」と女性をカテゴライズして、その需要を満たしているつもりになっているが、結局は自分のために相手を利用しているにすぎない。
そんなヨリに冷や水を浴びせるのがスミレだ。セックスするためだけにスミレを呼び出したヨリは、「女はどうせこうだ」と決めつけた態度で彼女に接する。だが、スミレは自分の心と体を守るため、強い意志で狩られるよりも狩る側に回った女。行為中も積極的に相手を責め、後腐れなく去っていく彼女の行動は、全てヨリの予想を覆すものだった。
それに伴い、今まで余裕ぶっていたヨリの態度が少しずつ崩れていく。スミレを食事に誘うも、「そういうのはいいかな」と言われてしまったヨリの、困惑に満ちた表情が印象深い。「ただのセックス要員かよ」と若干ショックを受けるヨリ。ずっとなーちゃんをセックス要員にしてきた彼だけに因果応報とも言える。いわゆる恋愛強者と恋愛強者の戦いは、スミレに軍配があがるか。