リドリー・スコット監督の名作「ブレードランナー」にも出演
「スター・ウォーズ」「インディ・ジョーンズ」の2本柱がありつつ、1980年代前半にもう一つ、フォードを語る上で欠かせない重要な作品がある。それが1982年公開の映画「ブレードランナー」。フィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を原作に、リドリー・スコット監督が手掛けた作品で、“近未来SF”の名作として今もなお根強いファンに支持されている。
ロボットに代わる“レプリカント”と呼ばれる人造人間が発明された世界。安全装置として4年の寿命期限が与えられたが、脱走して人間社会に紛れ込もうとするレプリカントが続出。そのレプリカントたちを解任(抹殺)させる捜査官“ブレードランナー”リック・デッカードをフォードが演じている。酸性雨の降りしきる鬱蒼とした世界観、ルトガー・ハウアーやダリル・ハンナらが演じるレプリカントとの戦い、デッカードと出店のオヤジとの会話も含めて、どこを切り取っても印象的なシーンばかりの名作。この作品も時を経て2017年に続編「ブレードランナー2049」が公開されている。
宇宙を舞台にした壮大な作品や世界の秘宝を求めて冒険する物語、近未来のシリアスな作品。それだけでなく、現代を舞台にした作品でも主演を務めており、1985年公開の「刑事ジョン・ブック 目撃者」、1986年公開の「モスキート・コースト」は、それぞれアカデミー賞主演男優賞やゴールデングローブ主演男優賞にノミネートされており、人間味のある芝居にも評価が高まった。
「フランティック」「ワーキング・ガール」「推定無罪」「心の旅」「パトリオット・ゲーム」「逃亡者」「今そこにある危機」「サブリナ」「デビル」「エアフォース・ワン」「6デイズ/7ナイツ」「ランダム・ハーツ」「ホワット・ライズ・ビニース」…。1980年代から90年代、2000年にかけて毎年のように主演作が封切られ、いずれも大ヒットを記録。スランプなど無縁な道を突き進んでいる。2000年以降もそう。2019年に公開されたアニメ映画「ペット2」では初の“アニメ声優”にもチャレンジした。
“傘寿”を迎えた今なお健在…!新しい挑戦続々
日本で言うところの“傘寿”にあたる80歳という年齢でのインディ・ジョーンズ再演にも驚いたが、MCU作品「キャプテン・アメリカ」(2024年公開予定)シリーズ第4弾に、サディアス・“サンダーボルト”・ロス役で出演することも驚いた。これだけのキャリアを誇るフォードだが、同作が初めてのMCU参加になるのだ。今あえてMCUに参加した理由を「今までやっていないことをやってみたかった」と語っているそうで、さながら未開の地を目指す冒険家のよう。まだまだいろんなチャレンジを見せてくれそうだ。
「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」は最新のハリソン・フォードが見られる作品だが、フォード出演作はどれもクオリティーが高いので、どの作品から入ってもきっと満足できるはず。
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◆文=田中隆信
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