1991年に公開されたアニメーション作品「リトル・マーメイド」(USは1989年に公開/ディズニープラスで配信中)が実写映画化。日本でも6月9日から公開が始まり、公開3日間で興行収入7億1180万円、46万1131人動員し、初登場第1位の大ヒットスタートを記録した。そんな話題作で主人公・アリエル役に抜てきされたのが歌手・女優のハリー・ベイリーだ。これまで日本での知名度は高くなかったものの、熱心な洋楽ファンの間では、姉のクロイ・ベイリーとのボーカル・デュオ“クロイ&ハリー”での活動や、ビヨンセとの交流で知られていた。彼女の名がここまでクローズアップされ、注目が高まってきたのはやはり「リトル・マーメイド」によるところが大きい。そこで、あらためてハリー・ベイリーにスポットを当ててみたい。
ディズニーとの浅からぬ縁
ハリーは幼いころから、家にあったアニメ版「リトル・マーメイド」のビデオテープを繰り返し見て、アリエルの探求心や意志の強さに大きな感銘を受けていたという。また、3歳の時にはディズニーチャンネルのオリジナルムービー「レット・イット・シャイン」に登場。2016年にクロイ&ハリー”でデビュー以降も、2018年には姉妹で映画「リンクル・イン・タイム」のサウンドトラックにも参加、2021年にディズニーワールドの50周年テレビイベントに登場してソロ歌唱したことも記憶に新しい。
「リトル・マーメイド」実写版の人魚アリエル役にハリーが選ばれたことは2019年に発表されたが、それから4年、ついに公開の日がやってきたのはR&Bファンにとっても喜ぶべきことだ。監督のロブ・マーシャルは彼女の起用について、「私たちは単にこの役にベストな人材を探していただけ。あらゆるタイプの、あらゆる人種の候補者に会いました。監督として一番望ましいのは、役者が“これは私のための役だ”と主張しているかのようにピッタリとハマることですが、ハリーの場合がまさにそれでしたね」と述べている。
シンガーとして早くから注目
実写版「リトル・マーメイド」の主要キャラクターは歌、演技、どちらもこなさなければいけない。ミュージカルなのだから、まず歌ががっちり歌えていなければ、その時点で価値は半減する。
クロイ&ハリーは歌唱をYouTubeに投稿したところ、それがビヨンセの目にとまり、彼女の強力な支援を得てデビュー。ミシェル・オバマ元大統領夫人もこの2人のファンとなり、デビュー間もない2016年にはホワイトハウスで開催されたイベントに招聘された。つまりハリーは、マーメイドを演じる前に十分にシンデレラでありプリンセスのような存在だったのだ、といってもさほど間違ってはいないだろう。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/the-little-mermaid
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