コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、都市伝説として噂される“爪女”と女子高生たちが出会う物語『多良さんのウワサ』をピックアップ。
webコミックサイト「COMIC MeDu」(ジーオーティー)に読み切り掲載されている本作。作者である窓口基さんが5月7日にTwitterに投稿したところ、ホラー漫画さながらの冒頭から読者の予想を裏切る驚きの展開が話題を集め、2.3万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、窓口基さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。
爪女が襲ったのはネイル好きなギャルで…思いもよらぬ展開が面白いと話題
夕方、ある十字路を一人で通ると後ろから“爪女”に襲われ、無惨にも爪を剥がされてしまう…。そんな都市伝説がSNSを通して広まり、女子高生たちの間で噂となっていた。
“噂殺し(ロア・ハンター)”である挫十字からめは、自身も女子高生でありながら、都市伝説の怪異を破壊すべく密かに活動していた。爪女の情報を聞きつけて噂の交差点を訪れた挫十字は、近所に住むギャルの女子高生・多良しずかが偶然一人で十字路を渡るところを目撃する。
そこに噂から実態を得た爪女が恐ろしい姿をして現れ、多良に襲い掛かる。しかし多良は怖がることなく、爪女の綺麗な爪の形を見て感激。驚く挫十字を横目に、多良は爪女を自宅に招きネイルをしてあげることに。そして、その様子をSNSにアップすると瞬く間にバズった爪女は、爪神様として広告案件やテレビ出演のオファーを受けるなど一躍“時の人”となって…。
都市伝説を題材にしたホラー漫画かと思いきや、ギャルと出会ったことでバズってしまう爪女の活躍ぶりを面白おかしく描く本作。予想外の展開とまさかの結末も話題を集め、Twitter上では「めっちゃ面白い」「怪異がテレビデビューに笑った」「爪ちゃんかわいい」「後味が少し悲しい」「優しい世界」「読み切りだけじゃもったいない」「いろんな都市伝説と絡んだお話が読みたい！」などのコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
ホラーと日常のギャップを“ギャル”で引き立て 作者・窓口基さんが語る創作の背景とこだわり
――『多良さんのウワサ』を創作したきっかけや理由があれば教えてください。
『東京入星管理局』の連載の合間に短編を描いてみようということになり、色々出したアイディアの1つでした。
ギャルが活躍するお話を描きたかったので、パワフルなギャルが好き勝手生きてるだけで周りがめちゃくちゃになる世界がなにかを考えたときにホラーや都市伝説との組み合わせを思いつきました。
――“噂殺し”として活動する挫十字からめと、都市伝説を怖がらないギャル・多良しずか、それぞれのキャラクターや設定はどのように生み出されたのでしょうか？
怪異退治ホラーアクション漫画の世界に明るく楽しく生きてる日常系漫画のギャルがいたら面白そうだなと思ったので、そのギャップを引き立てるためにからめちゃんは真面目な怪異漫画の主人公らしい少女、多良さんはそういう世界とはルールが違う価値観で生きる明るいギャル。そういうキャラクター性を意識して描きました。
――恐ろしいビジュアルをした爪女がだんだん美しく変化していく様も印象的な本作ですが、作画の際にこだわった点や「ここを見てほしい」というポイントがありましたら教えてください。
爪女が爪神様としてバズってからの怒涛の展開をお楽しみください！キャラ造形的な窓のお気に入りは「つめ きれい」のシーンの爪女、担当さんのお気に入りは多良さんのギャル友達の長身長髪の子らしいです。
――本作の中で特に思い入れのあるシーンやセリフはありますか？
テレビ番組として有名なあの”部屋”を描くことにした時、「人生であの部屋を描くとは想像すらしてなかった…！」という驚きがありました。
――同じくコミックMeDuで連載中の『東京入星管理局』では、女子高生が主人公のSFアクションを描き話題を集めていますが、窓口基さんにとって創作全般においてのこだわりや物語を創るうえで特に意識している点があれば教えてください。
かっこいい人外のクリーチャーを描くことと、強くて可愛い女の子がかっこよく戦う漫画が大好きなので、かっこいい人外のクリーチャーと強くて可愛い女の子がかっこよく戦うお話を楽しく描いています。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
読んでくださってありがとうございます。これからも色々と描いていくのでよろしくお願いします。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
