コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、大場玲耶さんの漫画「帰り道の肉まん」だ。
作者である大場さんが6月5日にTwitterに本作を投稿したところ、2万件を超える「いいね」が寄せられ、Twitter上では「心まで温まった」「結ばれてほしい!」「美味しそうに食べる子が1番かわいい」「高校生に戻って青春したい!」などの反響の声が多数寄せられている。本記事では、大場さんに作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
漫画「帰り道の肉まん」あらすじ
ある日のお昼休み、橘の元に中学の頃から仲が良かった吉野に彼女ができたとの情報が届き失恋する。その日、橘と吉野はたまたま靴箱で鉢合わせ一緒に下校することに。帰り道の途中でコンビニに寄り道をした吉野を外で待っていると、橘の目の前には半分に割られた肉まんが差し出される。橘と吉野にとって半分に割られた肉まんは特別だった。
2年前、同じ塾に通っていた2人。橘は塾帰りの寄り道にあこがれていた。しかしバスの時間や夜ご飯のことを考え、寄り道をしたい気持ちに蓋をする。そんな様子を見た吉野は、橘の手を引っ張りコンビニへと連れていく。そして「半分なら大丈夫だろ」と肉まんを半分に割って渡したのだ。
そんな吉野のとのエピソードを思い出していると、「お前の友達が、失恋した橘を励まそうとか話してるの聞いちゃって」と吉野が心配そうに橘を見つめる。さらに吉野は自分も彼女にフラれてへこんでいることを橘に告げ…。
大場玲耶さんへのインタビュー
――「帰り道の肉まん」のお話を描こうと思ったきっかけや理由があればお聞かせください。
掲載誌でテーマが決まっていて、「アツアツ冬ごはん」だったので、そこから個人的に学生時よく食べていた思い入れのある食べ物=肉まんを連想したのかなと思います。
――どんな状況でもお互いを想い合う橘と吉野が印象的ですが、本作に込めた思いやこだわった点などがあればお聞かせください。
答えになるかわかりませんが、こだわりという点では、「塾帰りに寄り道してみたいけどできない」という橘の願いを、吉野が自ら引っ張っていって叶えるシーンが好きです。
商業で学生の恋愛漫画を描かせて頂く初めての機会だったので、「これは自分がやられたら絶対好きになるし、自分が読者として見た時にこの2人の関係性を大好きだと思える!」という要素をできる限り詰め込めたと思います。
――「ここを見てほしい」「このセリフに注目してほしい」といったポイントなどがあればお教えください。
テーマとしてキャラよりも先に「肉まん」が決定していたので当然かもしれないのですが、この作品にとって、橘の恋にとって、絶対に「肉まん」でなければならなかったという構成にできたことが個人的にポイントです。
「手で半分に割れる・すぐ食べれる」というのが肉まんの良いところで、その性質だからこそこの話は成り立っていると思います。
――本作や、本作が収録されている「食べて恋してときめいて」の漫画を通して伝えたいことがあればお教えください。
あったかい気持ちや、懐かしい気持ちになってもらえたら嬉しいです。
――大場玲耶さんの今後の展望や目標をお聞かせください。
自分の好きなものや描きたいものをもっと研究して、多くの人の心に届く作品を作りたいです。自分がやることはずっとこれだと思うのですが、具体的な場所としての目標は、自分の作品がアニメやドラマといったメディア化を果たすことです!
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
たくさんの作品がある中で、私の作品を読んでくださってありがとうございます!みなさんが読んでくださること、いただける反応がいつも本当に励みになっています。これからも色々描きたいものに挑戦していくので、ぜひ楽しみにしていてください!