コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、弱小相撲部の女子マネージャーが主人公のギャグ漫画『わたしのD』をピックアップ。
本作は、サンデーうぇぶり(小学館)に掲載されている読み切り作品。作者であるくさかべゆうへいさんが6月6日にTwitterに投稿したところ、インパクト大のビジュアルとシュールなストーリー展開が話題を集め、2.3万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んでいる。この記事では、くさかべゆうへいさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについてを語ってもらった。
相撲をとらない“巨漢”部長と“D専”マネージャー シュールな偏愛ギャグが笑える
とある高校の相撲部でマネージャーをしている出無見沢(でぶみざわ)好実。しかし部員数が5人と少なく、周囲からは“弱小”相撲部と呼ばれていた。
そんな部で部長を務めるのは、圧巻の巨体を持つ不動太郎。不動部長は相撲部屋に入るや否や部員の視線を集め、土俵の上で深く息を吸う。気を高めたかと思うと、次の瞬間にはチーズバーガーを手にしていた。そして瞬く間に平らげると大きなゲップを吐く。不動は部長ながらも一切相撲はとらず、カロリーをとることだけに命をかけているのだった。
しかし、“D専(デブせん)”な出無見沢にとって、不動部長はただ尊いだけの生き物。ハンバーガーが好きな不動部長に、出無見沢は毎日ハンバーガーを差し入れすることを決意する。2ヶ月ほど経った頃、ついにハンバーガーに飽きてしまい腹を満たせなくなった不動部長によって、ある事件が起きる…。
弱小相撲部を舞台にして終始シュールな展開が繰り広げられるギャグ漫画に、Twitter上では「ワロタ」「なんかよくわかんないけど好き」「何を見せられたんだろう俺は」「ツッコミ不足ってカオス」「ふっくら優しい世界」「最後の最後まで相撲しなかったな…」など多くのコメントが寄せられ、反響を呼んでいる。
日常で起こる“あるある”や人と会って気づく面白さを漫画に 作者・くさかべゆうへいさんが語る創作の背景とこだわり
――『わたしのD』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
まずキャラから考えてデブ専の女の子なら何か書けそうかなと思ったのが最初のきっかけです。
――弱小相撲部の部長である不動とマネージャーの出無見沢さん、それぞれのキャラクターはどのように生み出されたのでしょうか?
出無見沢さんのキャラがストーリーより先に思い付いたので、それに合わせて部長とかも考えていきました。
――本作では、不動部長の“進化”するビジュアルがシュールで面白くとても印象的でした。作画をするうえでこだわった点や「ここに注目してほしい」というポイントがあれば教えてください。
とにかく作画のクオリティを高くするのを意識して描いてました。作中のキャラはふざけているわけじゃないので、真面目な感じが出た方が面白くなりそうだなと思いました。
――くさかべゆうへいさんが週刊少年サンデー(小学館)で連載されている『白山と三田さん』では、クセがすごい地味カップルのゆるい日常ラブコメディーが反響を呼んでいます。作品の見どころを教えていただけますか?
いま三田さんが東大受験に向けて頑張っているので、ぜひそこを読んでほしいです。
――くさかべさんは普段、物語の元となるネタやテーマはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?創作全般においてのこだわりがありましたら教えてください。
日常のあるあるとかが入れられると面白くなりそうだなと感じることが多いです。実家に帰省した時に改めて見る家族のやりとりとか近くにいた時に気付かなかった面白さみたいなのに気付くことが最近多いので人に会ったりしてる時に気付いたことを漫画に入れたりします。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いま連載している『白山と三田さん』を読んでもらえると嬉しいです。単行本6巻まで出ています。7巻が8月に出ます。