コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回ピックアップするのは、漫画家・ユミノさんの『婚活』というショート漫画だ。
同作は題名の通り、遥か未来の“婚活”を描いた物語。パートナーの決め方が“戦闘”という斬新な方法で、同作の掲載したツイートに対して「婚活のためにバトルって新しい!」といったコメントが寄せられている。多くの注目も集めており、1.1万件の「いいね!」を獲得。そこで作者のユミノさんに話を伺い、創作のキッカケやこだわったポイントについて語ってもらった。
地球に巨大隕石が衝突… 大国をかけてお見合い争奪戦!?
令和5000万年、地球に巨大隕石が衝突。隕石が衝突した中心には「力の国」という大国があったが、落下してきた巨大隕石によってクレーターだけが残る。
しかし、それでも生き残ったのが“力の国の化け物”である「オウタロウ」とその付き人だった。この男そのものが「力の国」になり、他の国がオウタロウを味方につければ、それは天下を取ったも同然。そして付き人はオウタロウに、「3人のお見合い候補」を提示する。
オウタロウは3人とも指名して「さっそく準備を」と伝えたところ、付き人は「もう既に始まっています」と応えた。次の瞬間、「剣の国」の国王の娘であるリンナが現れ、剣でオウタロウに襲いかかる。後頭部にヒットするも、オウタロウにダメージを与えることができず、さらに剣は折れてしまう。
また上空に「宙の国」、地上には「海の国」からのお見合い相手が待機。多くの国がオウタロウを懐柔させようと動き出しており、3人のお見合い相手はオウタロウを力づくで夫にしようと試みるのだった…。
遥か未来の話・バトルで“お見合い争奪戦”をおこなうという奇抜な設定には、「令和5000万年って見た瞬間、噴き出した」「めちゃくちゃな設定だけどワクワクが止まらない」といった好評の声が相次いでいる。
作者・ユミノさん「ギャルゲーみたいな話を描きたかった」
――『婚活』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
頼りになるすごく強い男らしい男と、可愛いいろいろなタイプの女の子を描きたいと思ったのが『婚活』ができたきっかけです。正直な話、ギャルゲーみたいな話を描きたかったのもあります。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
主人公のオウタロウの力強さはこだわりました。注目する点は地球に衝突してくる隕石がデカすぎるところです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
4ページ目の1人目の花嫁候補が剣を振りかざしてそれを見るオウタロウのシーンは気に入っています。俯瞰構図好きなので。
気に入っているセリフは「この男そのものが国なのだ!!」です。オウタロウの力強さや孤独感を伝えるのにちょうど良いセリフだと思っています。
――婚活相手として3人の女性キャラが登場しますが、書き分ける際に意識したポイントがあれば教えてください。
タイプとして純粋・クール・元気という王道なヒロインの性格3タイプを意識して描いたつもりです。しかし最初に登場したお嫁さん候補の剣の国のリンナは、純粋で優しいタイプの性格を意識して描いたはずなんですが、時間を置いて読み返したら、この娘「身柄を拘束させてもらいますね!」と言いながら初手で思いっきり首を狙ってるんですよね。まるで蛮族みたいになってて困惑しました。
――“婚活バトル”の行く末がとても気になるのですが、今後続編を発表する予定はあるのでしょうか?
続編の構想はあるのですが、描く機会が今のところありませんので…。描く機会があれば描きたいと考えています。
――個人的に「令和5000万年」という時代設定が面白く感じましたが、この「令和5000万年」には何かこだわりがあるのか、それとも直感的に決めたものなのでしょうか?
以前描いた漫画でも西暦2億4000万年と5億5000万年の世界を描いたので、次は令和かなと思いまして「令和5000万年」になりました。
――今後の展望や目標をお教えください。
婚活の続編は描く機会があれば描きたいです。また、新たに漫画を描くとしても頭空っぽにして読める漫画を描きたいなと思っております。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
漫画を読まれる時は部屋を明るくして難しく考えずに、楽しんで読んでいただけたら幸いです。