インフルエンサーを描く物語も
「ムクゼイ」はジンバブエの10代のインフルエンサー“ムクゼイ”が主人公の物語。彼は神聖な記念碑に落書きしたり、反抗的だったり、SNSのフォロワー数や視聴者数だけを気にしている。そんな彼が遺跡からロープでぶら下がったりして配信している最中に、遺跡の下に女性を見つけた。その女性は2人の子どもの写真を持ち、悲しげな様子。ムクゼイのせいで遺跡が壊れかけ、なんとかその女性を助けたところで彼は別の世界へと迷い込んだ。
そこは一度も植民地になっていないパラレルワールドのジンバブエ。そこで所持品をあさる謎の少女ルムビザイに出会い、助けを求めるが巨大な“ウミワシ”に狙われ、追われることに。そのウミワシは、多元的宇宙で最も複雑な司法制度を執行するロボットだった。2人で逃避行するうちに、ムクゼイはルムビザイが、あの女性の持っていた写真に写っていた一人だと気付く。ムクゼイは父親からの電話を無視し、ルムビザイは母親の気持ちを知らずにいる。ここでは親子の絆、そして少年と少女の心の成長が描かれており、共感できる作品に。
ここでは3つのエピソードを紹介したが、10篇のエピソードを見終えてみて感じたのは、“家族の絆”や“自身が抱えるトラウマの克服”“自己との対峙”など、国や地域、年齢や性別を超越した普遍性のあるテーマが描かれているということ。
異国の文化を楽しみながらも、身近に感じたり、共感できるのは、それが大きな理由だと言える。アフリカのクリエーターたちの感性、表現力、そして技術の高さをたっぷりと味わってもらいたい。
「Kizazi Moto:ジェネレーション・ファイア fromアフリカ」は、ディズニープラスで独占配信中。
◆文=田中隆信
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/kizazi-moto-generation-fire/
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