7月18日に放送された「なれの果ての僕ら」(毎週火曜深夜0:30-1:00ほか、テレビ東京系ほか)第4話。みきお(犬飼貴丈)の実験で次々と“最高の6年2組”としての誇りが崩れ去っていくなか、またしてもみきおの手によらない犠牲者が出てしまう。疑心暗鬼を生む緊迫したストーリーと演出に、くぎ付けになってしまった。
「なれの果ての僕ら」とは
同ドラマは、「週刊少年マガジン」(講談社)および「マガジンポケット」で連載・配信された内海八重の漫画が原作。同窓会に集められたクラスメート23人を襲うのは、誰も予想だにしていない監禁劇だった。極限状態に追い詰められたときに暴かれる、人間の“狂気”を克明に描いた衝撃のサスペンス作品だ。
主人公のネズ(真田透)を演じるのは、NHKドラマ「麒麟がくる」などに出演したHiHi Jets・井上瑞稀。さらに監禁事件の首謀者であり、“人間の善性”への興味から残虐な実験始めた夢崎みきおという難しい役柄を、実力派俳優・犬飼が演じる。
「グループで競え!監獄ロックでロックンロール実験」
前回の学級裁判で死者を出してしまったことから、「もう誰も殺させない」という強い決意を改めて心に誓ったネズ。しかしそんな学級裁判から間もなく、ネズらはみきおから4グループに分かれてリーダー・サブリーダーを決めるように命じられる。
リーダーとサブリーダーだけ別室に呼ばれて説明を受けることになったのだが、クラスの元担任・桜庭橋子(我妻三輪子)は「せめて明日にしない?みんな疲れてるだろうし…」とみきおに提言。しかしみきおは銃を持ち出して「口答えするな」「先生の代わりに葉月さんを撃つ」と脅し、「無能な教師が調子に乗ってごめんなさい」と橋子に謝罪させる。そして「先生はみんなと違って、仲間じゃないから」と、次はないという冷たい警告を浴びせた。
緊迫した一幕の直後、一転して普段の柔らかい笑顔を浮かべたみきお。教卓に立ち、「じゃあ気を取り直して…『グループで競え!監獄ロックでロックンロール実験』~!」とおどけて手を叩く。
ルールは簡単で、リーダー・サブリーダーが看守、それ以外のメンバーは囚人となって各チームでポイントを競うというもの。ポイントは看守が囚人を痛めつけることで加算され、体は10ポイント、顔は50ポイントになる。各チームで競い合い、結果発表の時間に一番ポイントが低いチームの看守2人が殺されるというゲームだ。
しかしルールを聞いたネズは、「もし、全グループ同点だったら?」と質問。その着眼点に「やっぱりネズは最高だね」とみきおは心底うれしそうに笑い、「全グループ0点で終われば、残りの実験を中止…晴れてみんな解放!」「僕はみんなの善性を確認したいだけだよ」と特別なゴールを提示した。