珠希「アキに伝えてください。珠希が会いたがってるって」
晃と再会するきっかけとなったのは、晃の母親・奈緒美だった。珠希の働くカフェにやってきた奈緒美は「晃に連絡が取りたいのよ」と、親友の珠希なら居場所を知っていると思ってやってきたようだ。珠希と同じように晃を心配しているのかと思ったら、「あの子の居場所が分かれば、きっと桂一にも会える」という言葉を聞いて、珠希は悲しい気持ちになってしまった。
少しガッカリした珠希だったが、突然奈緒美が倒れてしまい、病院に付き添って行くことになった。病院から母親が倒れたことを聞いた晃が急いで駆けつけると、待合室に珠希の姿が。
思いがけない再会。2人で奈緒美の病室に行くと、奈緒美は桂一が一緒じゃないと分かるとあからさまにガッカリした表情に。そういうことにも敏感な珠希は、晃に「今日はうちに泊まってって。一人でいると寂しいでしょ?」と優しく声を掛けるが、迷惑をかけたくない晃はそれを断って一人で帰って行った。
嘘つき! アキってホント、嘘ばっかだよね
珠希の思った通り、自宅に帰った晃はさらに落ち込む一方。そんな時、珠希が晃の部屋に入ってきて、「アキ、どうして一人で抱え込もうとするの? 何があったの? 話して」と言った。
普段はおとなしい珠希だったが、この時は「大丈夫」と強がる晃に「嘘つき! アキってホント、嘘ばっかだよね。つらい時につらいって言わないのは偉くないんだよ!」と語気を強めて言い放った。それはかつて晃が珠希に言った言葉「つらい時は無理して笑わなくていいんだよ」に対する、珠希の今の思いだった。それをきっかけに、晃は珠希にこれまでのことを洗いざらい打ち明けることができた。
そんな珠希だが、自身が抱える悩みは晃以上に重いかもしれない。以前、ずっと好きだった年上の幼なじみ・剛から「男が好き」だと言われて失恋。しかもその相手が晃の兄・桂一だと珠希は気づいた。今回、剛から博多への転勤が決まったことを知らされると、珠希は桂一の居場所が分かったと伝えた。ここからも珠希の優しさと剛への想いが伝わってくる。
剛の転勤、そして母親からの連絡
いろんな悩みを抱える中、珠希は父親から「実はお母さんから連絡が来た」と聞かされる。若い男性と駆け落ち同然で家を出ていった母親。「会って謝りたい。ずっと悔やんでるって、珠希を残して出て行ったことを」と父親は珠希に伝えるが、「誕生日も成人式も連絡くれなかったのに。母さんは謝ってスッキリしたいだけ。自分のことしか考えてないんだよ!」と猛反発。
晃から悩んでいることを聞き出して、晃の気持ちを少し軽くしてあげることができたが、珠希自身の悩みは増える一方。剛への想いは断ち切るのか、それとも。キャパいっぱいになって心が折れる前に、誰か気づいてあげてほしい。
次回、最終回。晃と桂一の恋の結末と共に、珠希が幸せな道を進んでいけるのかにも注目したい。
◆文=ザテレビジョンドラマ部