“ウソ婚プロジェクト”のターゲットは3人
“ウソ婚プロジェクト”のプレゼンテーション動画を作り、3人のターゲット、期間は半年間などをわかりやすく説明。ターゲットの一人、ガーデンデザイナーの進藤を紹介する時に、今建設中の結婚式場があると伝えて、「式を挙げてない理由はこれだから」と、そこが完成したら八重と式を挙げたいということを遠回しに伝えるが、「できたらいいね。たっくんの本当に好きな人と」と無邪気な笑顔で返されてしまう。
6日後の二木谷社長(鶴見辰吾)のバースデーパーティーが八重の“ウソ妻”デビュー日。「それまでに完璧にマスターしとけ」と言って、たくさんのマナー動画が入ったタブレットと分厚い「ウソ妻・八重 設定資料」を手渡す匠。「あと、これ。一応」と、“ついでに渡しておく”感を出しつつ、八重のために買った指環を手渡した。
「こんな感じの指環、交番届けたことあるよ」と言われ、あの時に指環が戻ってきた理由を理解した匠。紆余(うよ)曲折ありながらも渡すことができて、きっと心の中ではガッツポーズをしているはず。
ウソ妻の特訓をする八重を見て「くっそかわいい!」
「キレイ!絶対失くさないで、ちゃんと返すからね、半年後」と言う八重に、「当たりめぇだろ」と言っていたが、“返さなくていいよ”というのが本心だろう。また、八重がサイズがピッタリなことに驚くと、「勘」と言ってごまかした。
仕事に行く前に合鍵を八重に渡したが、これも内心とは裏腹に平静を装って“さりげなく”渡していた。しかし、「ありがと。いってらっしゃい」と笑顔で手を振る八重を見て、ニヤケが止まらない。
ウソ妻デビューに向けて猛特訓する八重を見守っていたが、「見て見て!」と高いヒールでうまく歩けるようになったのを見た時は、思わず「くっそかわいい!」と声が漏れてしまっていた。
本番の日が近づき、緊張感も増してきた八重に「ただ、いりゃあいいんだよ」と、つっけんどんな言い方ではあるが、緊張をほぐしてあげようと思って言った匠だったが、「できたら思ってもらいたいじゃん。いい奥さんって。“さすが夏目匠”って。頑張る。役に立てるように」というけなげな八重の気持ちに感激。
「笑ってな。困った時は笑え。何とかなるから」
結婚指輪は渡すことが出来たが、匠にはもう一つ渡したいものがあった。それは“八重”の名前にちなんで買った八角系のアクセサリー。いいムードになったと思って思い切って渡そうとするが、八重が同時に話しかけてしまい、チャンスを逸した。
パーティー当日、八重は笑顔を見せながらも緊張しているのが伝わってくる。匠は「あ、チャック開いてる」と言って八重を焦らせるが、「うっそ〜」と和ませ、「笑ってな。困った時は笑え。何とかなるから」とさりげなくアドバイス。
パーティーの最中、八重は以前働いていたカフェでの同僚・美咲(野村麻純)にバッタリ遭遇。二木谷社長にごまかすために発した言葉が、美咲を傷つけてしまう。そんな時にも匠は「やめようか。めんどくせえよな、ウソつくのって」と八重を気遣って声をかける。
しかし、八重の返事は「やめないよ」だった。「だって、たっくん。今、ウソついてるでしょ?」と、匠の本心には気が付かないが、こういう部分は敏感に察する八重。他の人のことを思ってウソをついてしまう八重だからこそ、人のためについているウソには敏感なのだろう。「分かるよ、私、ウソつきだから」の言葉が重く感じる。
「立ってるから、役に、誰かの、知らないうちに」
八重の言葉を聞いて、「さっきの取り消す」と言って、匠なりに考えた“八重に負担をかけない”やり方として「笑うな。笑いたくない時は」と伝えた。
2人で屋上に上がり、夜景を見ながら自分が一級建築士になって最初に作った建物を指し、それは小さい頃に八重が言ってくれた言葉があったから作ることが出来たと明かした。そして「お前がいなかったらねえんだよ。いりゃあいいんだよ。立ってるから、役に、誰かの、知らないうちに」と、ウソではなく本心を八重にぶつけた。
いい雰囲気になり、またまたチャンス到来。八角系のアクセサリーを取り出し、渡そうと思って声を掛けようとするが、またしても八重が話しかけるのと被ってしまい、結局渡せずじまい。いつこれを渡せることやら。
本当のことは打ち明けられないが、「ごめんなさい。ウソついて。ウソついた理由も言えなくて、ごめんなさい」と説明し、美咲と仲直り。2人の会話の中で「美咲さんのクッキーのおかげで、会いたいなと思っていた大事な人に会えたの」と八重が言っていたが、陰で聞いていた匠はきっと”大事な人”という言葉を聞き逃さなかったはず。アクセサリーは渡せなかったが、その満足げな表情からもうれしさが溢れ出していた。
何とか一人目のターゲット・二木谷社長はクリアしたが、残りの2人のターゲットも手強そう。バレずにウソ妻を演じ切れるのか、今後の展開が気になるところ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部