7月3日(月)より放送中のテレビアニメ「恋と嘘」(毎週月曜夜0:00-0.30ほか、TOKYO MXほか)。今回、本作でそれぞれヒロインと主人公を演じる花澤香菜と逢坂良太にインタビューを行い、作品の魅力や収録での裏話などを語ってもらった。
「恋と嘘」は、結婚相手を政府に決められてしまう世界を舞台に、少年少女たちの禁断の恋を描くラブストーリー。満16歳になると政府から結婚相手が通知される超・少子化対策基本法、通称ゆかり法。主人公・根島由佳吏ことネジ(逢坂)は16歳の誕生日を迎える夜、クラスの高根の花・高崎美咲(花澤)に長年の思いを伝える。しかし、その直後に政府通知が届いてしまう。
逢坂「恥ずかしくて後ろを向けなかったです(笑)」
――まず、本作の第1話の台本を読んだ時の感想をお聞かせ下さい。
花澤:原作を読んだ時から「今発売されている巻を全部読みたい!」と思ったぐらい、すごく引き込む力がある作品だなと思いました。アニメも、1話を見たら2話も見ずにはいられない構成になっています。
逢坂:台本を読んでいるときには「少女マンガのようにキラキラしている作品だな」と思っていました。ですが、実際の収録では、特に後半の告白シーンが終わった時にすごく恥ずかしくなっちゃいまして(笑)。
花澤:後ろで聞いている共演者の方々もじーっと見ていましたね。
逢坂:恥ずかしくて後ろを向けなかったです(笑)。「甘酸っぱいなぁ」と思ったり、「自分もまだこういう作品がやれるのか(笑)」と考えたり、いろいろな思いが巡った記憶があります。
――作品を拝見して、ネジは意外とストレートに気持ちを伝えている印象がありました。
逢坂:言い方は動揺したり声が裏返ったりしていますが、すごく勇気がある子です。ちゃんと伝えなければいけないところでは、相手の目を見て真っすぐ伝えられるので、そこの男気がすごく魅力的だなと思いますね。
花澤「『オーラを消しなさい』と指令が出ました」
――本作ではお2人ともナチュラルな演技をされているように感じたのですが、演じる上で意識した点や監督からの指示などがあったらお聞かせ下さい。
花澤:スタッフの方々から、「みんなそれぞれオーラを消しなさい」と指令が出ました。今作の繊細な恋愛模様をみんなで演じる上で、見ている皆さんもむず痒くなってしまうような素朴さや純粋さを出すため、最初に方向付けしてくださったんだと思います。ですので、これはキャスト陣みんなが意識していますね。
逢坂:檜山(修之)さんですら普通のお父さんといった感じですからね(笑)。
花澤:逢坂くんもこれまで、地球を守って戦うような役をたくさんやっているのですが、そのキラキラ感は普通におしゃべりをしていてもにじみ出てくるんです。
逢坂:えっ、そうなんですか? そんなに世界救ってるかな?(笑)
でも、確かに「オーラを消す」ことは意識していて、自分が新人の頃を振り返るきっかけになっています。その頃は何をするにも必死で、自分の個性を出すことなど考える余裕もなかったんです。そういった意味ではその頃の演技を参考にしつつ、皆さんのお芝居も聞いて雰囲気を合わせながらやっています。
ただ、この作品はアフレコの時に絵が結構出来ているんですね。絵自体は原作に合わせ、コメディーチックな場面はコミカルな表現をしているのですが、それに合わせた演技をしようとすると「そこまでの声は要らないから」と監督やスタッフに止められます。ですので、絵に引っ張られないようにしようというのは意識しています。
逢坂「あんなの『ほれちまうやろ』ですよ(笑)」
――1・2話で最も印象的なシーンを教えてください。
花澤:やっぱり美咲とネジが告白し合うところですかね。原作で読んだときも「こんなに大胆なこと言うの!? 美咲ちゃん!」ってびっくりしたんですよ。大人になったらあんな風に「キスしよっか」なんて言えないじゃないですか!?(笑) だから、ああいった思い切りってまさに青春だなと思っていて。「どういう風にこのセリフを言おうかな?」と考えていた場面だったので、すごく印象に残っていますね。
あともう一つは、クラスメートの仁坂くんがすごく決まったポーズで突然出てくる場面です(笑)。かっこよく机の上に座って紙パックの紅茶か何かを飲んでいるのですが、何だか気になって思わず再生していたのを止めちゃいました(笑)。
逢坂:僕も同じで、やっぱり告白シーンですね。「こんなに女の子が積極的に来てくれるなら、こんな楽なことはないな」と(笑)。
花澤:“楽”って!(笑)
逢坂:いや、だって普通キスするだけなら、隣同士に座って顔を近づければいいじゃないですか。それなのに膝の上に乗ってくるんですよ!? あれは大胆ですよね~。
花澤:あれね! あれは最高ですよね~。
逢坂:あんなの最高だし、「ほれちまうやろ」ですよ(笑)。急に恋から愛に変わる場面ですけど、そういったシーンがたまにあるので、「今の高校生ってこんな感じなのかな~、大人びているな~」と(笑)。というか、こういう発言をする自分が「年取ったな」って思いますね(笑)。