――今年で19回目の出場となりますが、永田選手にとって「G1」とは?
これまで18年間、夏の一番暑い時期に、一番過酷なシングルマッチの連戦を闘ってきたわけですけど、その中で一度も欠場せず、大きなけがもすることなく、18回やってきたっていうのは、やっぱり自分の強さであり、プロレスラーとしてよくやってきたなと。だからこそ、今年もけがなく完走して栄冠を勝ち取りたいですね。
G1って、かつて他の団体の選手が「所詮、新日本プロレス内の運動会だ」なんて言っていて、確かに新日本プロレスの中での出来事かもしれないですけど、同時にプロレス界一過酷なリーグ戦なんですよ。
それを18年続けてやってきて、今年19年目にチャレンジするんですけど、栄冠を勝ち取って完璧な状態で終わらせることで、(現在の)マット界の第一人者としてやってきた意義を感じられますね。
――過去18回出場したG1の中で、特に印象的なことは?
やっぱり2001年に自分が優勝した時ですかね。あの時はそれこそ、今、僕が彼ら(岡選手、北村選手)に期待していることでもあるんですが、若い選手がああいう舞台に立つと、参戦前の力以上のものが出るんですよね。それで自分のステータスを上げていくというか、自分の強さを世間にアピールしてきた部分があって。
僕は3回目の出場でいきなり優勝したんですよ。その時、G1に優勝することで、これだけ世間の恩恵というか、いろんな見返りというか、世間の永田裕志を見る目が変わるのかってことをすごく感じたんです。だからこそ、今回優勝することでそれをもう一度味わいたいなと思いますね。
――今年のG1で楽しみなことは?
どの選手がっていうことじゃなくて、闘う選手一人一人に、永田裕志の痛さ、怖さ、強さをフルにぶつけてやろうと思いますよ。それに彼らが耐えられるのかなと。
先ほど「G1は過酷だ」って言いましたけど、僕的には要領良くってわけじゃないですけど、「これだったらこうするな」って自分の中でアイデアが出てくるので、あんまりそう感じないんですよ。
別に手を抜くということじゃなくて、フル参戦しながらもオンとオフをうまく切り替えながら闘い抜ける体力と知力が自分にはあるので。だから、そういう中で他の選手が「過酷だ」って言うほど僕は過酷だと思わないんです。「そういう永田裕志は強いな」って自分自身でも感じますし。
――最後のG1ということで、2度目の優勝を目指されていると思いますが。
それがなかったら出ないですね。毎年、優勝を目標にやってるので。これで優勝する目標がなくて、「1勝か2勝でいいや」って感じて出るんだったら、やらない方がいいですね。
岡や北村にも、「もし来年や再来年にG1参戦するなら、絶対優勝するつもりでやらなきゃダメだよ。じゃなきゃ出る意味がないよ」って言ってます。
――それを背中で示す意味でも優勝を目指すと。
そうですね。背中で語りますよ。何年か前、“親父の背中”って言いましたけど、今回も親父の背中で世の中のありとあらゆる人たちを僕に注目させますよ。そして、栄冠をとってみんなで喜びましょう!
僕は「G1 CLIMAX」を通じて、世間に永田裕志の強さ、すごさ、しぶとさ、知名度って部分でも十分にアピールできたと思うので、G1に頼らなくても自分の健在ぶりはいくらでも見せられるという自負はあります。
ここ数年はタイトルマッチに出る機会もなく、結構負けたりすることもありますが、そんな中でもいまだに「永田裕志にIWGP挑戦してほしい」って声がなくなりませんからね。それは日々、岡や北村、若いヤツらと闘ってる中で、コンディションを見せられてるからだと思いますよ。
――岡選手や北村選手のためにG1を退くということでもある?
そうですね。普通の新人だったら体作りから始まって、1年や2年じゃG1に出るところまでいかないかもしれないけど、彼らはそういう下地をレスリング界で作ってきてますから。
あとは、いろんな駆け引きとか、技術とか、戦略ってものができるようになれば、早いと思われてもそこで潜在能力を発揮できれば、一気にいける選手だと思います。
7月17日~8月13日(日)
全国各地にて、計19大会開催
■永田裕志選手公式Twitter
https://twitter.com/@nagata769
■YOSHI-HASHI選手公式Twitter
https://twitter.com/YOSHIHASHICHAOS