東山紀之「子供のころの自分に教えてあげたい、『(憧れの王貞治と)メル友になったぞ!』」
――妻子を事故で亡くした刑事・天樹悠(東山紀之)が、仲間たちと共に難事件を解決する「刑事7人」(テレビ朝日系)の第3シーズンがスタートした。かつて、喪失感から刑事職から遠のいていた天樹だが、第1シーズンで「捜査一課12係」に引き抜かれて自分を取り戻し、第2シーズンではストイックなほどに捜査に没頭。そして第3シーズンでは臨海エリアを舞台に、妻子の死の真相に迫っていく。
東山:僕が刑事役をするなら、そのときそのときの、ありのままの僕自身を表現できたらと思っていました。だから、第1シリーズは風変わりな刑事でしたが、僕自身、年齢や置かれている状況によって考え方が変化しているので、それを天樹にも結び付けた方がいいなと思った。だから、第2シーズンが始まるときにスタッフの皆さんとじっくり話を詰めたんです。そして第3シーズンはその方向性がより強まっています。犯人を追う刑事にもいろんな感情があり、感情にのめり込んでしまうこともある。そして、その感情と事件が合致している方がドラマが面白くなりますし、より共感が得られるのではと思うんですよね。今回もキャラクターそれぞれの感情や体温を伝えていけたらと思っています
――新シーズンでは天樹だけでなく、高嶋政宏、片岡愛之助、倉科カナ、塚本高史、吉田鋼太郎が演じる刑事たち、北大路欣也演じる法医学者らの新たな側面も見えてくる。例えば、片岡演じるサイバー分析官の山下は、「未来犯罪予測センター」という窓際部署で1人、強い正義感に変化を生じさせていく。
東山:もともと愛之助くんが演じる人物は、そういう表現をするキャラクターの方がいいと思ってたんだよね。愛之助くんがアクの強い人物を演じる方が、僕自身も楽しいし(笑)
――さらに天樹の義理の父であり、法医学の教授である堂本(北大路)が、12年もの間、ある事実をひた隠しにしてきたことも明らかに。
東山:それにより、事故死となっていた妻子の死が事故じゃない可能性も出てくるので、どう描かれていくのか、僕も楽しみにしてます
――また、新たに臨海エリアの捜査に特化した「第11方面本部準備室」を立ち上げた片桐(吉田)は、戦後期からこの地に根を張る大物を宿敵とみなし、逸脱した正義を執行しようと動きだす。
東山:鋼太郎さん演じる片桐は第3シーズンのキーマンになっていきますが、最近は鋼太郎さん自身も「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の芸術監督に就任されるなど、現実でもキーマンになっている。第3シーズンで僕らが演じるキャラクターは、そういう役者自身と似通った部分もあったりするので、そこも面白いと思いますよ
「刑事7人」
夜9:00-9:54 テレビ朝日系
出演=東山紀之、高嶋政宏、片岡愛之助、倉科カナ、塚本高史、吉田鋼太郎、北大路欣也ほか