「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」の受賞者発表セレモニーが8月25日、都内にて開催。受賞者の5人組バンドKroi(クロイ)が出席し「私を支える人と夢」をテーマにフリップトークを行った。
「世界を変えていきたい」
「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」は、グローバルビジネス誌「Forbes JAPAN」が発表する日本発「世界を変える30歳未満」120人を選出する企画。
受賞したKroiは、内田怜央、長谷部悠生、関将典、益田英知、千葉大樹の5名で活動しており、あらゆる音楽ジャンルからの影響を昇華したミクスチャーな音楽性を提示している。
メンバーを代表し、内田が受賞の気持ちを「すてきな賞をいただけてハッピーです」と述べた。続けて、自分たちの活動目標を「我々は『世の中の音楽表現をより広くしていきたい』と思っています。世の中には、皆さんの耳に届かないまま消えてしまう名曲がいっぱいあると思います。そういった音楽を、いろいろな価値観で皆さんが聴いていただける世の中にしていきたい。それに対する免疫を付けてもらうえるような音楽、斬新なことをして、皆さんに今までになかった表現を受け入れてもらう受容体を作ってもらう。ワクチン的な存在になりたいと思っています。世界を変えていきたいと思っているので、今後ともよろしくお願いします」と語った。
やりたいことがなくても「自信をなくさないでほしい」
また、同セレモニーでは「私を支える人と夢」をテーマにフリップトークを実施。内田は「支える人」を「仲間」と発表し「メンバーもそうですが、一緒に仕事をするチーム。レーベルのスタッフさんやレコーディングでお世話になるエンジニアさん、MVに携わってくださる方。仕事以外では全然友だちがいないんですけど(笑)、仕事であった方とはすごく仲良くさせてもらっています。忘年会になると、サバイバルゲームをした後に銭湯に行って、実家の焼肉屋さんで肉を食うみたいなことをやっています。すごくいいチームで、普段から助かっていますね」と感謝した。
続いて「夢」については「不死」と書いたフリップをオープンし「幼少期に死ぬのが怖い時期があったりするじゃないですか。『死への恐怖から逃れるためにはどうしたらいいのか』と考えた時に『この世にずっといたい』って気分になりました。ここ(現世)に残しておける物があったら、擬似的に不死な状態なんじゃないかという考えに至って。だから、自分の作品はしっかり命を込めて作っています。自分がいなくなってもまるで生きているかのように、いろいろな方たちに聴かれていったらいいなという想いで作っています」と吐露した。
最後に、この先世界を変えていくであろう子どもたちに向けてメッセージを求められると「若い時は、夢を見ることにプレッシャーを感じることがあると思います。やりたいことがない人はいっぱいいると思いますが、それで自信をなくさないでほしいということは、絶対に言っておきたいことです」と口にした。
セレモニーには、受賞者である車いすテニスの小田凱人選手、8人組コントユニット・ダウ90000主宰の蓮見翔、モデルのシャララジマ、株式会社PoliPoli代表取締役/CEOの伊藤和真、メカエンジニアのきゅんくんも出席。MCは坂東工が務めた。
◆取材・文=大野代樹