コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は秋津貴央さんの『舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。』をピックアップ。
WEBコミックガンマぷらす(竹書房)で連載中の本作は、"オカン"な小学生がニート属性の女子高生を美味しいご飯で飼い慣らす様子を描き話題を集めている。漫画家であり作者の秋津貴央さんが7月8日に自身のX(旧Twitter)に第1話を投稿したところ、4.7万を超える「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、秋津貴央さんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについて語ってもらった。
立場が真逆な2人が織りなすグルメコメディがまるで飯テロ！
ある日小学5年生の舞ちゃんが家に帰ると、玄関の前に綺麗なお姉さんが横たわっていた。あやしい人じゃないか…と不安に思っていると、お姉さんはいきなり舞ちゃんに倒れ掛かってきたのだ。あのまま追い返すのもかわいそうだと家に入れた舞ちゃん、自己紹介するもお姉さんからの返答はなく、お腹を鳴らすだけだった。
「ごはん作ってあげるからそれ食べたら喋ってくれる？」と言い残した舞ちゃんは、朝から炊いていた鮭の炊き込みごはんを使って、慣れた手つきでごはんを作り始めた。途中、お姉さんのつまみ食いを注意しながらもできあがったのは、あまりにも美味しそうすぎる"炊き込み焼きおにぎりのお茶漬け"だった。
舞ちゃんの大人顔負けな料理にお姉さんは「だってすごくおいしいんだもの！」と目を輝かせながら頬張る。その後も舞ちゃんは見事な"オカン"っぷりを見せ、アイロンがけをしたりお姉さんの髪を乾かしたりしていく。
昔子猫を飼っていた舞ちゃんは、お姉さんと子猫を重ね合わせ「いっそこのまま飼えちゃったらいいのに」などと思うようになり…。
オカンみあふれる舞ちゃんと不思議なお姉さんのほのぼのとした空気感が話題を呼んだ本作。舞ちゃんが作るご飯のクオリティの高さにも注目が集まり、SNS上では「やばい…最高すぎる…」「しまった！飯テロだ！」「飯テロと萌えたっぷり」「この絶妙な関係性すごく好き！」「なんだこの平和でかわいい世界は」「尊いしかない」など多くの声が寄せられ反響を呼んでいる。
「読者の見たいシーン・見たくないシーンを視点に入れながら」作者・秋津貴央さんが語る創作の背景とこだわり
――『舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。』を描いたきっかけや理由についてお聞かせください。
私が2017年に描いた読み切りの中に小学生の妹がご飯を作ってくれるシーンがありまして、それを読んだ当時の担当さんが「この部分を膨らませたものを描いてみませんか」と声をかけて下さったのがキッカケだったと思います。
「バブみっていうワードをキャッチコピーに使いたいんですよねー」と言われて、自分の中に‘’バブみ‘’の引き出しがなかったので バブみとは…？と真剣に考えた記憶があります。
――本作では、オカンみあふれる小学生・舞ちゃんとダメダメ人間な女子高生・環の対比が印象的ですが、本作を描くうえで特にこだわった点や「ここを見てほしい」というポイントがあればお聞かせください。
環は基本常に口が少し開いているのですが、ビックリすると閉じます。よかったらビックリしてるコマを探してみて下さい。あと、舞ちゃんは料理シーンで手がアップになることも多いのですが、手だけで子どもとわかるように意識して描いています。
――本作の中で秋津貴央さんにとって特に思い入れのあるシーンやセリフがあれば理由とともにお聞かせください。
14話のラストがお気に入りです。環は1番成長がわかりやすいキャラクターなので彼女の心情描写を入れるところは楽しいです。あと、舞ちゃんの「しょーがないなあ」という口癖が、世話焼き感̟+ちょっと背伸びしてる感じもありかわいくて好きです。
――本作は現在WEBコミックガンマぷらす(竹書房)で連載中ですが、作品の見どころについてお聞かせいただけますか？
ありがたいことに4巻に突入してキャラクターも増えてどんどん世界が広がっていく中で、2人がどう変化してお互いにどんな作用をもたらすのか見てもらえたらなと。
――秋津貴央さんにとって創作全般においてのこだわりや、物語を創り上げるうえで特に意識している点があればお聞かせください。
自分がこの作品の読者だったらこの人たちのどんなシーンが見たいかな？逆にどんな所は見たくないかな？という視点をなるべく意識しています。この作品だと舞ちゃんと環のホンワカした空気感を見たいので、ケンカやすれ違いをしたとしてもその話で解消して緊張した空気を次の話に持ち越さないようにしています。
――最後に読者やファンの方をはじめ、これから本作を読むという方へメッセージをお願いします。
いつも読んでくださり本当にありがとうございます！
読者さんから反応を頂けるのが何より幸せですし、感想をいただく度に全力で描かねば！と背筋が伸びます。これからも舞ちゃんと環を見守って頂けると嬉しいです。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
