コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回ご紹介するのは、漫画家として活動することりさんの作品『子どもとの1000日間』だ。
同作はことりさんの息子さんが生まれてから1000日間の経験を元に描かれた作品。8月1日にX(旧Twitter)に投稿された後、8000件以上の「いいね」や多くの反響が寄せられた。作者のことりさんにお話を伺い、同作が生まれた背景や作品のこだわりについて語ってもらった。
綺麗な感情だけではないけれど…思い返せばキラキラした時間だった
「おめでとうございます 元気な男の子ですよ」。嬉しい言葉だが、その後には新生児との新しい生活が待っている。今まで言い争うこともなかった夫とケンカしたり、ミルクの吐き戻しが気になって検索魔になったり、いいことばかりではない。それでも寝返りを練習する姿や初めての予防接種、1人で立った時の顔など可愛い姿もいっぱいあった。
1000日といえば0歳から3歳になる月日。ことりさんは母親として息子の身体や心の成長を眺めていると、今まで過ごしてきた時間がキラキラと輝き、何もない日常こそが特別だったと気づくのだった…。
同作は育児をしたことがある人なら誰でも共感できるシーンが盛りだくさん。柔らかなタッチの作風と相まって、心を動かされる人も多くみられた。ネット上では「思わず涙が溢れ出た」「毎日を大切に生きようと思った」といった感動の声が多数寄せられている。
作品のこだわりは「リアルさ」 1000日間を思い返す作業も至福の時間!
――『子どもとの1000日間』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
息子との1000日間は、私にとってとても大切な時間でした。
それらを漫画に残しておきたいと思ったのが、この作品を創作したきっかけです。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
この作品を描く際には、特に「リアルさ」にこだわりました。息子との思い出を漫画にするということは、私自身の感情や記憶を表現するということで、それをできるだけ正確に伝えるために、写真や動画などを見直しながら描きました。その時間もまた至福の時でした。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由とともにお教えください。
ラストのほうに描いた寝顔は「我ながらよく似てるな!」とお気に入りのシーンです。
――様々な反響が寄せられたかと思いますが、特に嬉しかったコメントを教えてください。
特に嬉しかったコメントは、「私も同じ気持ちでいる」「自分と重なった」というものです。「読んでくださった方の心に届いたんだ…」と、とても嬉しくなりました。
――漫画家と子育てを両立していて、漫画家だからこそ大変なことはあるのでしょうか?
漫画家だからこその大変さは、特に感じたことがないかもしれません。むしろ感情表現が豊かなので「漫画の参考にさせてもらおう〜」と思うことはあります。
――今後の展望や目標をお教えください。
今後も息子との思い出、変化を漫画にしていきたいです。また現在、商業作品も連載中ですので、楽しく読んでいただけるよう、こちらも力を入れて頑張っていきたいなぁと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
この作品を読んでいただき、ありがとうございます。息子との1000日間がこのような形で取り上げていただけて、とても光栄です。最後は宣伝になってしまうのですが、マンガワンで連載中の作品『うむ、うまない、うめない、うみたい』(原作:加藤綾子氏)の第1巻が8月9日に発売されました。子どもがテーマになった作品ですので、こちらもどうぞよろしくお願いいたします。