コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、大越早苗さんの漫画「永遠の寂しい時間」。
作者である大越早苗さんが7月16日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、7300件を超える「いいね」が寄せられた。本記事では大越早苗さんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
一年で最も昼間が長くなる「夏至」と自分の「人生」を重ねる少女
幼い頃に「夏至」を知った少女は、青春の真っ只中を生きている。今が楽しくて仕方がないのだが、自分はいつ下っていくのかという不安も同時に押し寄せている。本作は「夏至」と「青春」の儚さがエモいと話題に。作者・大越早苗さんのX(旧Twitter)には「夏至に対する気持をこんなにしっくりくる表現に出会えて感謝です」「めっちゃ好き」「マンガ含めひとつの”詩”として完璧」などのコメントが寄せられている。
「寂しさは何かを想うにあたって、あってほしいもののように感じます」作者・大越早苗さんの作品へのこだわりが深い
――「永遠の寂しい時間」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
夏が寂しいのは、夏の本番が始まる前に夏至が過ぎてしまうこともあるのかな、とふと思ったことがきっかけです。寂しいと感じるのは、その人の中に何かしら「寂しくなさ」というものがあるからだと思います。だから寂しさはつらいけれどついて回るものだし、寧ろ誰かや何かを想うにあたって、あってほしいもののように感じます。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
女の子(とその想い人である男の子)のあらゆる若さと、老夫婦のあたたかさです。“「永遠に寂しい」というのは、希望と絶望が同時に続くこと、死によってそれが永遠ではないこと、でも生き死にの螺旋が永遠に続いていくこと…”みたいな想起が一気にできたらいいなと思って、2組のカップルを描きました。
――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
1番最初のページは、ぱっと見たときのバランスが良いかなとなんとなく思います。
――どこかノスタルジーを感じられる繊細で素敵な画風ですが、描くときにこだわっていることがあればお教えください。
ありがとうございます。とにかく細い線を引けるペンを使用するようにしています。
――今後の展望や目標をお教えください。
商業誌での連載を目指して奮闘中ですが、どのような形であっても、周囲の人に心配をかけない程度に生活が成り立って、漫画が描けていれば満足です。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
ありがたいです。正直まだほとんどなんにもできていないので、今後もとにかく頑張ります。