コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、樺ユキさんの漫画「画家とAI」だ。
8月31日に投稿されたツイートには、7000いいねを超える反響があり、「単純な話じゃなかった」「テクノロジーについて考えさせられる」「物語が愛に溢れている」といったコメントが集まっている。作者の樺ユキさんに話を伺い、創作の裏側などを語ってもらった。
漫画「画家とAI」のあらすじ
ある日、画家のモーリスが街で「ノーム」という生物をもらってくる。しかしこのノームという物体は画家の敵であり、絵を見よう見まねで完璧に描ける新種のAIだった。
周りの人間はノームに危機感を覚え、煙たがる中、モーリスだけは丁寧に愛情を持ってノームに絵を教えるが、いつの間にか世の中はノームに支配され、画家の存在価値がなくなっていく…。
X(旧Twitter)上では「世の中に知れ渡るべき作品」「この長さで、この面白さ…すごい…」「全人類に読んでもらいたい」のようなコメントが寄せられた。
樺ユキさんへのインタビュー
――「画家とAI」は7000いいねを超える反響です。ここまでの反響となったことについて率直な感想をお聞かせください。
よかった、とホッとしています。世の中に面白いコンテンツがたくさんある中、245ページの長編を多くの方に反応いただけたことは本当にありがたいと思っています。
――「画家とAI」について、創作のきっかけをお聞かせください。
前作「こびとのシイタと狩りぐらしの森」は「自分がワクワクすること」を中心に描いたので、次は「今身の回りに起きている気がかりなこと」をテーマに描こうと思いました。いくつか案を出し、その結果「AI」に決まりました。
――「画家とAI」に込めた思い、漫画を通して伝えたいことがあれば教えてください。
AI(生成AI)は現状まだ多くの問題がありますし、私自身AIによって将来仕事を失うかもしれません。ただ、調べていくうちに「様々な理由により今まで絵を描くことができなかった人たちが描けるようになる」など、良い面も見えてきました。その上で「今後どんな人がクリエイターとして広く活躍できるか?」について考え、出した答えを本作品に込めました。
――今後の目標や展望があればお教えください。
作品を通して誰かにとって安心できる居場所の提供ができたらな、と思っています。また、前作も本作も男性キャラクターが主人公だったので、次は女性キャラクターでお話を描いてみたいです。
――読者やフォロワーにメッセージがあればお願いします。
読んでいただきありがとうございます! 本作品が何かの気づきになれましたら私もうれしいです。