コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回はとあさんの『前世の記憶と感情に抗う教師の話』をピックアップ。
志路先生の普段クールで厳しい姿と前世の感情に抗えずにかわいさ全開になってしまう姿のギャップが注目を集めた本作。作者のとあさんが2023年9月1日に自身のX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1.7万を超える「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、とあさんにインタビューを行い、創作の背景やこだわりについて語ってもらった。
本能的なものに必死で抗う先生がかわいすぎると話題
今年の春から高校教師として働き始めたシロ先生は、自分のもつ教師像を体現すべく生徒たちに口うるさく指導していた。しかし、そんなシロ先生に1人だけ頭を撫でるなどいつも馴れ馴れしく接してくる生徒がいた。その生徒の名前は犬飼、シロ先生は犬飼君のことを天敵だと認識していたが、それには馴れ馴れしい以外の秘密の理由があった。
実は、犬飼君は前世でシロ先生の飼い主だったようで、犬飼君と関わると前世の犬だった時の感情が溢れてしまうのだ。普段からは想像もできないような"犬らしさ"が他の生徒にバレてしまうことは避けなければならず、シロ先生はこの運命に抗い続けることを決意した。
ある日、シロ先生がいつものように廊下を歩いていると女子生徒が犬飼君を悪く言っているのを耳にする。関わらなければいいと思っていたシロ先生だったが、やはり前世の運命には抗うことができないようだ。近くにいた犬飼君を女子生徒から引き離し、「撫でて落ち着くんじゃなかったのかよ」とついに前世の感情が溢れだしてしまい…。
前世の感情を隠そうとするも本能には抗えないシロ先生の葛藤を描いた本作。前世で飼い主だった自覚のない犬飼君とのこれからの関係にも注目が集まり、SNS上では「可愛すぎる....」「気持ちより前世の本能…」「どうしても抗えない本能的なものに抗う先生愛おしすぎます」「可愛すぎて悶え死ぬ」「シロ先生のギャップに胸キュン」「わくわくが止まりません!」「続きが気になるー!」など多くの声が寄せられ反響を呼んでいる。
「生きたキャラ」を描きたい 作者・とあさんが語る創作の背景とこだわり
――『前世の記憶と感情に抗う教師の話』を創作したきっかけや理由についてお聞かせください。
キャラのギャップを楽しめる創作BL漫画が描きたかったからです。
――本作では、抗おうとしても前世の感情が出てきてしまう志路先生の表の顔とのギャップが印象的です。描く上で特にこだわった点や「ここを見てほしい」というポイントがありましたらお聞かせください。
シロ先生のギャップと抗う姿を楽しんで欲しいと思って描きました。
犬になっちゃう前はそのギャップが目立つように厳しいクールな表情を入れたり、犬になった時は表情、耳、尻尾などで前世の感情が溢れる感じを出せるように頑張りました。
――本作の中でとあさんにとって特に思い入れのあるシーンやセリフがあれば理由とともにお聞かせください。
可愛いかったシロ先生が、後半怖い顔で犬飼君を女から引き離そうとするシーンには力を入れました。すでにギャップのある先生にさらにギャップを追加したくてこのシーン入れました。(結局最後は可愛くなってしまうんですが...)
――とあさんは本作以外にもさまざまBL作品を描かれていますが、創作全般においてのこだわりや、物語を創り上げる上で特に意識している点がありましたら教えてください。
もともと絵を描くのもお話を作るのも得意ではないので、キャラだけは見ているだけで楽しい、出来れば見ている人に好きになってもらえるような「生きたキャラ」を描きたいと意識しています。
――今後の展望や目標についてお聞かせください。
BL漫画では商業デビューしていませんのでBL漫画での商業デビューが目標です。X(旧Twitter)にも新作をアップしていく予定です。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
いつも暖かいコメントなどありがとうございます。今後も皆さんに楽しんでもらえるような作品を作っていきたいのでよろしくお願いいたします。