舞台「ナナシ-第七特別死因処理課-」が10月27日(金)〜11月5日(日)に東京・天王洲 銀河劇場にて上演される。DMM TVで配信中の同名オリジナルドラマでは、特殊な死因を担当するポンコツ死神たちが集う「第七特別死因処理課」(通称・ナナシ)の奇妙な日常が描かれたが、本作はその前日譚としてナナシ立ち上げの物語となる。ドラマ版に引き続き死神・レイト役で出演する福澤侑にインタビューを行い、ドラマから舞台へ飛び出す本作の見どころを聞いた。また、近年俳優だけでなく振付師としても、2.5次元作品を中心に活躍の場を広げる福澤に、自身の現在地や今後の展望についても語ってもらった。「僕にはこの仕事、この生き方しかない」と語る彼が、ステージに立つ理由とは。
自分の気持ちを素直に出せないレイトに共感
──DMM TV「2.5次元的世界」オリジナルドラマ「ナナシ-第七特別死因処理課-」が舞台化されると知ったときはどう思いましたか？
個人的には、ドラマを撮影しているときから「これは舞台にしても面白いだろうな」と思っていたんです。しかも舞台版の演出もドラマ版総合演出の松崎史也さんで、脚本も亀田真二郎さんという間違いないメンバー。絶対面白いと思うので、楽しみで仕方ないです。
──福澤さんはドラマ版から続投で、死神のレイトを演じます。演じる上でレイトをどのようなキャラクターだと捉えていますか？
嫌味なやつですよね。自分の素直な気持ちを隠して違うことを言ったり。死因も呪死だし、すごく暗〜い感じ(笑)。でも根はすごく熱くて、ドラマではチョッキュー(演・立花裕大)含めてナナシメンバーにはすごくリスペクトがある。ただ今回の舞台では、ドラマの過去が描かれるので、もっと尖った感じになるのかな。まだ脚本をもらっていないので自分の中でのイメージですが。いずれにしてもレイトらしさを存分に引き出せればなと思っています。
──自分の気持ちを素直に出せないレイトは、福澤さんご自身とは近いですか？
近いんですよ〜。ドラマのときから思っていました。何か意地悪したくなっちゃうんですよね(笑)。思ってないのに意地悪言っちゃうみたいなことは、プライベートでもしていると思います。
──舞台版のストーリーは未定だと思いますが、この「ナナシ-第七特別死因処理課-」という作品の面白さを、福澤さんはどのようなところに感じていますか？
ストーリーももちろんですが、一番の見所はやっぱりキャラクターの濃さ。キャラクター一人一人がめちゃくちゃ個性を持っていて、色があって、それでいて1つの作品として完成されているのが魅力的ですよね。今回は新しく天使も加わりますし。全員、役者としても、人間としても好きな人たちばっかりなので、そんなメンバーで作る舞台がどうなるのか楽しみです。
「僕にはこの仕事、この生き方しかない」
──レイト以外のナナシのキャラクターで好きなキャラクターを挙げるなら？
プライベートの自分でも絶対になれない、ああいう人だったら違う景色が見れたのかなと思うのは、チョッキューですね。どストレートに熱くて、僕やレイトとは真逆なので。自分が持っていないものを全て持っていて魅力的だなと思います。ああいう上司はどの会社にも欲しいですよね(笑)。
──チョッキューを演じている立花裕大さんにはどういった印象がありますか？
裕大くんはもうチョッキューそのまま。太陽みたいで、プライベートでも大好きな人です。「ああいうお兄ちゃんが欲しかったな」と思うくらい良い人だし、チョッキューのように熱い人。仕事に向かう姿勢も真摯で、コミュニケーション能力もすごく高い。「この人についていきたい」と思える人です。ドラマだと、レイトもチョッキューについていこうと決めたあとが描かれていたので、すごくリンクしました。
──舞台化にあたり、特に楽しみなことはありますか？
とにかく何も心配してないです。キャストもそうだし、演出も脚本もスタッフさん含めて、信頼を置いている人たちと仕事ができるので、素直に楽しみたいですね。
──「ナナシ-第七特別死因処理課-」はある種、死生観をポップに描いた作品でもあります。この作品への出演を通じて、福澤さんが改めて感じたことや変わったことはありますか？
死って身近にあるんだなというのは、このドラマを通して感じました。死を題材にした作品に出演する上で、構えることはあるし、生半可な気持ちじゃできない。ポップには描かれていますけど、しっかり皆さんに届けられるよう噛み締めながら演じていました。同時に自分の生き方も考えさせられて。そのうえで、「僕にはこの仕事、この生き方しかない」と改めて思えたので……「ありがとうございます！！」という気持ちです(笑)。
──今回、舞台「ナナシ-第七特別死因処理課-」を観に来た人にはどんなものを持って帰ってもらいたいですか？
単純に楽しんでいただきたいですね。本当に個性豊かなキャラクターが揃っているので。その中で、「死」という、生きていくうえで切り離せない現実も感じてもらいつつ、でもやっぱり何よりも楽しんでいただくというのが大前提。その中で、何か心に残るようなものを届けられるかが僕たちの仕事だと思うので、しっかり心に残るように、大切に演じられればと思っています。
舞台「ナナシ-第七特別死因処理課-」
2023年10月27日(金)〜11月5日(日) 東京・天王洲 銀河劇場【演出】松崎史也
【脚本】亀田真二郎
【出演】立花裕大、田中涼星、福澤 侑、永田聖一朗、高橋祐理、相澤莉多、森下紫温
／廣野凌大、糸川耀士郎
【主催】舞台「ナナシ-第七特別死因処理課-」製作委員会
公式サイト
https://nanashi-stage.com
公式X(旧Twitter)
https://twitter.com/nanashi_stage
キングレコード
発売日： 2023/12/13
