カケルはヤマトを合コンに誘う
「カケルはすごい」とヤマトが言うと、「完璧なヤマトに言われるとちょっとムカつく」と茶化すカケル。ヤマトは笑って「優しくて、誰かを思いやれて、だからいつもみんなの中心にいる」と言う。
それを聞いてカケルが「え?もしかしてヤマト、友だちが欲しいの?俺さ、日曜に藤野たちと合コンに行くんだけど、ヤマトも一緒に行く?」といそいそと誘うと、「合コン?何しに?」とヤマトが聞く。合コンに行く目的は合コンでしかないだろうと見ていて思うが、カケルも同じ思いで戸惑ったようで「何しにって彼女見つけに?」と疑問形で答える。
そんなに彼女が欲しいのかとヤマトに聞かれて「彼女が欲しいっていうか、俺だけの特別な人が欲しいって感じかな」とカケルが話すと、「俺も行く。カケルが合コンとか…心配だし」と真剣な眼差しで話すヤマト。カケルは思わず吹き出して「心配って。でも、良かった。俺、ヤマトが藤野たちと仲良くなってくれたら嬉しいって密かにずっと思ってたんだよね」と笑うのだった。
「合コン?何しに?」「カケルが合コンとか…心配だし」と頭が良いのにカケルのこととなるととたんに頭が回らなくなるヤマトにこちらが心配になり、必死になっている姿にキュンとさせられた。
◆構成・文=牧島史佳