演じるのは今年の“オスカー俳優”
シーズン2から登場するキャラで注目したいのが、このウロボロス。TVAに属する風変わりな修理担当者で、メビウスは“O.B.”と呼んでいる。演じているのは、“エブエブ”こと「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」で、2023年の「第95回アカデミー賞」助演男優賞を受賞したキー・ホイ・クァン。変わり者というか、個性的というか、ひょうひょうとした感じのウロボロスを巧みに演じていて、目が離せない存在になっている。
ロキが目の前で消えたのを見て、すぐに「タイムスリップだ」と分かるが、「TVAではタイムスリップしない」という考えも持っていて、「受け止め方が分からないよ」と言いながらも彼なりの考え方とやり方で協力してくれようとしている。
現在のTVAでメビウスがウロボロスを説得し、過去に行ってしまったロキは過去のウロボロスにタイムスリップすることを説明するというシーンがあるが、状況は深刻そのものでも、そのやりとりがユーモラスな雰囲気があり、いい感じに緊張感と緊迫感を緩和してくれる。
ロキがいきなりタイムスリップすることを止めるための方法を示してくれたのもウロボロス。その方法とは、ロキがタイムスティックを使って自分自身を時間軸から引き剥がす。つまり、自分で“剪定”すること。それに失敗するとブラックホールに落ちてスパゲッティみたいになってしまうというリスクがあるという。時間軸から引き剥がされたロキを別の機械を使って引っ張り出すのはメビウスの役割。こちらも失敗すると皮膚が剥がれてしまうというリスク付き。この作戦を実行できたのは、ロキとメビウスの信頼関係が築けていたから。そして、ウロボロスの技術と知恵があったからだと言える。
以前は“仲間”とかは無縁だと思われたロキだが、メビウスだけでなく、ウロボロスも味方になってくれそうだ。まだまだシーズン2は始まったばかり。この3人がどんなことをしてくれるのか楽しみになってきた。
また、ウロボロス役で満を持してMCU初参戦となった“オスカー俳優”キー・ホイ・クァンについては「すごくイイ!」「最高の新キャラだった」「ほっこりする」「またエブエブが見たくなってきた」「大満足です」などと、国内外ファンから熱い称賛の声がSNS上に寄せられている。
「ロキ」シーズン2は、ディズニープラスで毎週金曜に独占配信中。
◆文=田中隆信