OST参加も…人気アーティストBIBI
中国に居住する少数民族“朝鮮族”だというヘリョンは韓国語を流ちょうに話し、常に主導権を握って、ギチョルたちにも一切ひるむことなく自らの利益を主張。余裕をたたえた口元の真紅の口紅、心の内を読ませない瞳が、ヘリョンの底知れなさ、冷静さをうかがわせる。ジュンモに興味がある様子で、2人きりの場面でジュンモに流し目を送る姿など、実に色っぽい。
そんなヘリョンを演じているのはキム・ヒョンソ。ソン・ジュンギ主演の映画「ファラン」(2023年)に出演し、「第76回カンヌ国際映画祭」のレッドカーペットを歩いたものの演技経験は少なく、キャリアの中心はアーティスト名“BIBI(ビビ)”で行う歌手活動だ。
2018年のスターオーディション番組「THE FAN」で注目を浴び、2019年5月にデビュー。退廃的な世界観が人気で、2023年9月に公開された新曲「Hongdae R&B」の公式MVはわずか1カ月の間にYouTubeで5500万回再生を突破する人気ぶり。TWICE「MORE & MORE」への作詞参加や「その年、私たちは」(2021年)、「二十五、二十一」(2022年)といった人気ドラマへのOST(オリジナルサウンドトラック)参加など、韓国のエンタメシーンで広く活躍している。
Instagramのフォロワー数は、現在253万人。独自の世界観を持つBIBIのパフォーマンスは、若手アイドルやアーティストたちにも影響を与えている。人気ガールズグループ・IVEの日本人メンバー・レイは音楽番組「リムジンサービス」に出演した際、「最近好きになったアーティスト、カバーしたいアーティストは?」の質問に「BIBI先輩がとてもかっこいいと思います」と答え、BIBIの人気曲「The Weekend」をアカペラでカバーし、話題を呼んだ。
視聴者も注目 圧倒的な存在感
今回「最悪の悪」で見せているのは、アーティスト・BIBIの空気感がそのまま投影されたような、陰影のあるキャラクター。場の空気を一変させる緊張感ある演技で、取引の主導権を握るヘリョンを演じている。これまで彼女の姿をドラマで目にする機会がほとんどなかったこともあって、第6、7話配信開始後には「ヘリョン役の女優さんは誰?」と一部で注目を集めたほどだ。
第7話では、そんなヘリョンがジュンモを呼び出し、急接近。今後は、ギチョルとウィジョンも巻き込んだ複雑な四角関係へと発展していく。ジュンモに「ビジネスはお金と気持ち、どちらが重要だと思う?」と意味深な言葉を投げ掛けたヘリョン。ストーリーをさらにかき乱していくことになりそうだ。
「最悪の悪」は、ディズニープラス「スター」にて毎週水曜2話ずつ配信、最終週は3話一挙配信(全12話)。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/the-worst-of-evil/
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発売日: 2023/11/03