声優活動を通して「作詞の表現の幅が広がった」
――「HELP」「ザ・センセーション」も愛美さん作詞ですね。心の内側から生まれてくるインスピレーションを歌詞にすることが多いのでしょうか?
多いですね。心の内側で考えることが多いです。以前MBTI性格診断をやったら、結果が論理学者だったんですよ。論理学者って持論を展開するのが得意らしくて。確かに自分は常に心の中で持論を展開しているんですよ。それを作詞で活かせているのかなと思います。
――「HELP」のミュージックビデオについても伺います。すごい形状のギターが印象的でしたが、印象に残ってることを聞かせてください。
「HELP」のミュージックビデオは廃工場で撮影しました。ビジュアル面ではスチームパンクを取り入れたんですけど、それがすごく楽曲にハマっているんです。異質な感じも気に入っていて、歌もビジュアルもお気に入りのミュージックビデオになっています。
――「HELP」の歌詞について教えてください。
「HELP」の歌詞は、原作を読んでいる方には「おお!」と思ってもらえる内容になっています。ただ、ネタバレにならないように注意して歌詞を書きました。キャラクターのセリフが入っている部分もあって、アニメを全部見ていただくとより楽しめる歌詞になっています。アニメを見終えたら改めて歌詞を見ながら曲を聴いてほしいですね。
――作詞を始めたのはいつ頃でしょうか?
8年前くらいですね。その後しばらく機会が無かったんですけど、声優アーティストの活動を再開してからまた書くようになりました。声優の活動で台本に書かれているさまざまな言葉を読んだり、キャラクターソングを沢山歌ったりしたことで、表現の幅が広がったんです。なので、声優の経験が作詞に活きていると思います。
デビューからずっと「スターになりたい」、今後の目標は「自分だけの人生を生きること」
――今後の目標があればお聞かせください。
デビュー当時は漠然とスターになりたいなと思っていて、今もスターになりたいと思っています。声優としての目標は、国民的アニメの男の子役をやることです。それとマーベルヒーローになりたいですね。一番は、「自分だけの人生を生きていきたい」と思っています。これまでの声優の歴史の中でも、特殊だなと自覚もしていて。声優をやって、キャラクターを背負いながらギター持って武道館に何度も立つ人って、そんなにいないと思うんですよ。元々自信がない人間なんですけど、それに気付いてから、自分だけの生き方に誇りを持てるようになりました。
――現在の愛美さんが目指す「スター像」とは…どんな存在ですか。
私が実際に目で見てスターだと思ったのは、ブルーノ・マーズさんです。でも知名度が有る無しに関わらず、あの人はスターだよねって人もいますよね。そういうスター性がある方にも憧れます。影響力のある人になりたいです。何か発言したらすぐに広まるくらいの影響力を持ちたいです!
――「スターになりたい」気持ちはずっと持ち続けながら、変わった想いも、変わらない想いもあると思います。活動歴が10年を超えて現在の心境はいかがでしょうか?
10年以上活動していますけど、ずっと新人のような気持ちです。ただ、そういうスタンスでいると、周りがやりづらいということに最近気付いたんです。先輩っぽくしている方が後輩がやりやすいときもあるなって。後輩ちゃんがいる時の過ごし方を少しずつ学び始めました(笑)。
――最後に改めて…愛美さんの新曲「HELP」がOPを飾るTVアニメ「Helck」第2クールの見所を教えてください。
第1クールでは笑顔が印象的だった主人公ヘルクの過去や行動理由が明らかになるので、そこが見所で、ヘルクのファンになる人が多かったと思うんですけど、第2クールでは応援したくなるんですよ。今までとは違う感情がヘルクに対して芽生えると思います。物語もかなり激しさを増すので、ぜひ楽しんでください。