マーベル・スタジオが製作するオリジナルドラマ「ロキ」シーズン2の第5話が11月3日(金)に配信となる。今回はシーズン2も後半に差し掛かったということで、あらためてここまでのストーリーの流れ、そしてキーパーソンの1人であるシルヴィを演じるソフィア・ディ・マルティーノについて紹介しよう。(以下、ネタバレを含みます)
シルヴィが「ロキ」シーズン1ラストで時間軸を解放
「ロキ」シリーズはMCUで人気のスーパーヴィランである、裏切り王子のロキ(トム・ヒドルストン)が主人公のドラマ。2019年の映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」 で、アイアンマンたちが訪れた過去の世界で捕縛されていたロキが、ヒーローたちの元から逃げ去った後の物語だ。
「―エンドゲーム」で四次元キューブ“テッセラクト”を手に入れたロキは、アベンジャーズのヒーローたちから逃れるためにキューブを使い、時空を超えて逃亡したことで、時間変異取締局(TVA)に捕らえられた。これをきっかけにエージェントのメビウス(オーウェン・ウィルソン)と共に、自分の変異体の捜索をすることになったロキ。だが、シルヴィという女性の変異体と出会ったことでロキは変化し、さらにシーズン1は驚きの結末を迎えることになった。
MCUでは、マルチバース(多元宇宙論)が題材となった作品が複数存在する。「エンドゲーム」を皮切りに、ドラマ「ロキ」、映画「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」(2021年)、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」(2022年)などがそうで、「ロキ」シーズン1の最終回で起こった出来事がその後のMCU全体で起こるマルチバース関連の問題とつながっていそうだ。
そしてこの、マルチバースの鍵を握っていたのが、ドラマ「ロキ」に登場するTVAだ。TVAは時間軸の中心にある「神聖時間軸」を保つため、中心軸から枝分かれした「分岐時間軸」や変異体を処分して、時間を統一化することで平穏を保ってきた機関である。しかし、このTVAに狙われたことで不遇の人生を歩んできた者たちも存在する。その1人がロキの変異体であるシルヴィだ。
そのため、彼女にはシーズン1ラストに登場したTVAの想像主である“在り続ける者”(ジョナサン・メジャース)を抹殺する以外の選択肢を持たず、このためにロキと格闘を繰り広げることとなった。その過程でロキは“在り続ける者”のタイムパスを奪ったシルヴィにTVAに強制帰還され、残されたシルヴィは“在り続ける者”を殺害。これによって時間軸が解放され、MCU全体に影響を及ぼすこととなった。
TVAの存続=世界の存続のためにロキらが奮闘
「ロキ」シーズン2では、この影響がロキの身の上にも起こる。どうやらロキは一つの時間軸に留まれない体になってしまったらしく、TVA内の過去と現在、未来を行き来するようになる。それを知った現在のメビウスが、「TVAハンドブック」の著者であるウロボロス(キー・ホイ・クァン)がいる設備管理部へとロキを案内する。
彼はこれまで“在り続ける者”に何度も記憶を消されてきたメビウスらと違い、全ての記憶を持っている人物で、400年ぶりの人との対面に大喜び。ロキはこの彼の提案で、「神聖時間軸」を作り出している「時間織り機」に「時間抽出機」をつなげ、剪定した自分を“抽出”することで現在に留まるというイリュージョンのような方法で復帰を果たす。
この直後、その「時間織り機」に大きな問題が発生する。TVAはこれまで分岐世界やそこに暮らす変異体を排除してきたが、彼らにも生活があることを知ったハンター・B-15(ウンミ・モサク)が判事に掛け合い、TVAは分岐世界の破壊を止めることになった。しかし、その影響で「時間織り機」に送り込まれる時間の量が増え過ぎ、TVAの心臓部である「時間織り機」は崩壊寸前となる。そのため、ウロボロスは修繕を試みるが、全スペースへのアクセス権を持つ“意識と知能を持つ時計イラスト型AI”のミス・ミニッツ(CV:タラ・ストロング)が消えてしまったため、直すにも手が出せず、TVAと全ての時間軸の世界が危機に直面することになる。
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