コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、七沢またりさん・執筆の原作小説をコミカライズし、話題を集めた人気作品「みつばものがたり」の中で、特に人気の高かった「呪いの力を持った名家の令嬢に異世界転身した話」をピックアップ。
作者の堤りんさんが10月14日にX(旧Twitter)で同作を投稿。そのツイートには合わせて5000以上のいいねと共に、多くの反響コメントが寄せられた。この記事では、堤りんさんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについてを語ってもらった。
この世界はーー私のために回っている
目が覚めると、異世界に転生していたミツバ。どうやら、魔術によって目覚めたらしい。しかし、おかしなことに気が付く。“私”がだれだったのか思い出せないのだ。“私”に関することで唯一思い出せるのは「退屈が死ぬほど嫌いなこと」だけだった。
ミツバは使用人に話を聞こうとした。しかし、怖がっている様子だったので落ち着かせようと、頭に「ポン」と手をおいた。すると、その瞬間使用人は魂を抜かれ、倒れてしまった。「魂を吸う」という感覚を覚えたミツバは不気味な笑みを浮かべる。
改めて、執事にこの世界の話を聞くと、目覚めた時人一倍喜んでいたのがミツバの父で、魔術師だった母は既に他界しているらしい。父には第二夫人のミリアーネがいるが、関係は最悪で別館で暮らしている。
ある日、ミツバは父から“青い水晶の杖”を受け取った。この杖は特殊なもので、ミツバはすぐにその杖の違和感に気づいた。この様子を見た父はミツバが跡取りにふさわしいと確信する。
一か月後、父はミリアーネらを集め、家督を発表しようとした。しかし、父は急に苦しみ始め、死んでしまった。その横でミリアーネは「貴方がいなくてはミツバはどうなるのです!」と笑っていた。
その後、ミツバは隔離塔に幽閉されてしまう。しかし、落ち込んでいる様子ではなく「この世界は私のために回っている」「退屈しなければなんでもいっか」と笑顔を浮かべていた。
読者からは「ぞくりとする程、魅力的な笑顔」「七沢ファン的にもうれしい」「大事件の予感!」「続きが気になる!」など、多くのコメントが寄せられている。
「魅力の尽きない作品」作者・堤りんさんが語る創作背景とこだわり
――原作『みつばものがたり』のどこに魅力を感じて連載をしたいと思ったのか教えてください。
原作を最初に読んだとき、なんと言っても主人公であるミツバちゃんのキャラクターに一番惹かれました。すごくマイペースかつミステリアスなので、常に「次は何をしてくれるんだろう?」と期待させてくれます!そして、こちらの期待以上にミツバちゃん含め話の展開がどんどん予想のつかない方向に向かっていくので、本当に魅力の尽きない作品だと思います。
――本作を描くうえでこだわった点や「ここを見てほしい」というポイントがあればお聞かせください。
キャラクターの表情は特にこだわって描いています。感情を絵で直感的に伝えられるのがコミカライズの魅力でもあると思うので、ぜひそこに注目して読んでいただけたら嬉しいです!
――「呪いの力を持った名家の令嬢に異世界転身した話」の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
連載第10話「ミツバの刻印」の26ページの見開きの表情は、褒めて貰えることが多くて気に入っています。私自身もミツバちゃんの「ミツバちゃんらしい」ところがよく出せたかな〜と思っています。
――本作は「呪い」についてのお話ですが、ご自身が「呪い」の存在を感じた経験はありますか?
あいにく、ミツバちゃんと違って「呪い」を全く感知しない平和な日々を過ごしております…。
――今後の展望や目標をお教えください。
『みつばものがたり』を一人でも多くの人に知ってもらって、なるべく長く『みつば』が描き続けられるようにしたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
原作の持つ魅力を最大限伝えられるように、これからも頑張ります。引き続き、原作とコミカライズを含めた『みつばものがたり』の世界を応援していただけたら幸いです!
KADOKAWA
発売日: 2023/05/26