大野智「忍びの国」で思い出す 14年前の「伝説の当たり役」
冒頭とクライマックスには、印象的な殺陣のシーンが。「鈴木亮平くんとの殺陣はクライマックスへの大事なシーンで、時間をかけて撮影したんだけど、亮平くんと俺、まず身長が違うでしょ。殺陣は右避け、左避けとか細かい段取りがあって、さらに身長や手の長さの違い、角度が相手によって違うことを把握してないと危険で。ダンスと違って相手がいないと実は練習もできないの。だけど、2人が揃う時間が限られてたから、お互いアクション部の人と稽古をしてから、亮平くんと一緒に稽古できる時間は撮影当日の短い時間だった。だから本番も2人の息はカンペキというわけではなかったんだよね。やりたいようにはできなくて、俺と亮平くんは納得いってないという箇所もあったけど、監督からはOKが出た。それは多分、予定通りに行ってないその瞬間が良かったんだよね。だからリアルというか。その生々しさがOKだったんだな。俺と亮平くんだけが分かるちょっと危ない瞬間もあったけど、途中で止めるに止められなかったりするからね。そんな真剣勝負のシーンになったよ」
鈴木亮平演じる平兵衛とのシーンしかり、壮絶なシーンがふんだんに散りばめられた時代劇。「大変だったでしょう?」といたわると「暑さとかね。汗はずっとかき続けてたね。でも俺よりも絶対エキストラさんの方が大変だったよ」と笑顔を見せてくれた。