俳優の神木隆之介が3日、都内で行われた映画「ゴジラ-1.0」初日舞台あいさつに、共演の浜辺美波、山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介、メガホンをとった山崎貴監督とともに登壇した。
「ゴジラ-1.0」公開に喜び「堂々と言えることが気持ちいい」
本作は、1954年に初めて姿を現して以来、日本のみならず世界中を魅了し、衝撃を与え続けてきた怪獣「ゴジラ」の70周年記念作品であり、日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目である最新作。
主人公の日本に戻ってきた帰還兵の敷島浩を演じる神木は、ステージ登壇すると「ついに初日を迎えられて嬉しい気持ちと、そして安心と、でもまだ初日なのでみなさまにどういう風に届くのかというちょっとした不安もありますけど、11月3日という今日この日にこの映画を見にくるという選択をしてくださって本当にありがとうございます」と観客に感謝し、「まだ緊張していますけど、い・か・が・で・し・た?」と恐る恐る感想を求め、観客から大きな拍手が起こると笑顔を見せた。
また、本作はこれまで内容の多くが明かされてこなかったが、公開した今だから言いたいことを尋ねられると、神木は「改めて言いたいです。海に出たところは本当に僕ら、海に出ています」と言葉に力を込め、「一部では『VFXすごいですね。海もVFXすごかったですね。船も』って言われるんですけど、あれはCGでもVFXじゃなくて、本当に10日間、健康で苦労して海に出ました。そして自然と戦いながらゴジラと戦いましたということを、やっと堂々と言えることが気持ちいいなと思っております」と胸を張った。なお、本作に出演することを自慢したか追求された神木は「ないですね。自慢できる余裕がなかったです」と吐露した。
撮影時にはオタク心を覗かせ「好きな作品のグッズとかほしくなる」
加えて、撮影エピソードを聞かれた神木は、大型バイクに乗ったシーンを挙げ「完全にマニュアル車でその年代のバイクをお借りしたんですけど、僕はバイクを持っていないですし、撮影でスクーターに乗ったくらいなので、人生で2台目(のバイク)がマニュアル車でめちゃくちゃ難しかったです」と苦労を明かし、狭いスタジオでボコボコとした道を走らないといけなかったそうで「ブレーキの掛け方も慣れていないので危うく(浜辺を)轢きそうになりました。だから『なるべく俺の前に出てこないで』って」と当時を振り返った。
なお、その際に着ていた茶色のライダースジャケットをもらったという神木は、サイズ的に合う吉岡の衣装も狙っていたことを明かされると「好きな作品のグッズとかほしくなるじゃないですか。公式グッズもほしいけど、その作品の中で使われたものを真似して買ったりしたくなるじゃないですか。その気持ちと一緒で、“いいなこれ、ゴジラの衣装だよね”って」とオタク心を見せた。
なお、本作は12月1日よりアメリカで公開されることが決まっており、北米での上映規模は1500館以上だそうで、来週、ロスアンゼルスで行われる北米プレミアに参加するという山崎監督は「ゴジラはだいぶハリウッドに荒らされていますからね。力を見せつけてきますよ!どういう反応が来るか楽しみですね。でも本家ですからね。堂々と行ってこようと思います」と力強く語り、一緒に参加する神木は「初めて行く場所ですし、初めて参加させていただくので緊張していましたけど、今の監督の言葉を聞いて、監督についていこうって。ついていくだけで監督がちゃんとやってくれるんだろうなと思えたので安心しました」と胸を撫で下ろした。
◆取材・文=風間直人