広瀬すず 初共演の菅田将暉の印象を「なんて怖い方なんだろう(笑)」
「Love Letter」(1995年)、「リップヴァンウィンクルの花嫁」(2016年)などの岩井俊二監督が生んだ名作ドラマ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」を原作にしたアニメーション映画が8月18日(金)より公開される。「もう一度、時間を戻せたら…」をテーマに、多感な中学生たちが経験する“繰り返される夏の一日”を描いたラブストーリーだ。主人公のなずなの声を演じる広瀬すずと、彼女にひそかに思いを寄せているクラスメートの典道を演じる菅田将暉、典道の親友・祐介を演じる宮野真守によるリレー連載をスタート!
第1回は、母親の再婚で転校することになり、典道をかけおちに誘うなずなの声を担当した広瀬すずのソロインタビューをお届けします。
冒険のワクワク感や好奇心が生まれた
――原作となった岩井俊二さんのドラマはご覧になりましたか?
お話をいただいてから見させていただいたんですが、夏の温度や匂いがすごく伝わってきました。もしこの作品を映画館の大きなスクリーンで見れたら、もっとそれを感じられたんだろうなって。全体的にオレンジっぽい光のイメージがあって、私はもともとそういうものが好きなので、とてもステキな作品だなって思いました。
――今回のアニメへの出演オファーをいただいたときの感想を教えてください。
最初は「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」というタイトルの意味が分からなくて…。今回は台本をいただくまでに時間があったので、毎日のようにこの作品のことを想像していたんですけど、そのうちに「結局、どこから花火を見るんだっけ?」と混乱してしまって(笑)。
でも、これまではみんなが普通に下から花火を見ているから、私も当たり前のようにそうしてきたけど、考えて見れば、どこから花火を見てもいいわけですよね。そういう意味では、同じ目線で花火を見れば、何か分かることがあるかもしれないと思ったし、冒険のワクワク感というか、好奇心みたいなものが生まれました。
あと、出演のオファーをいただけたことに関しては、初めて声優に挑戦させていただいた「バケモノの子」(2015年)のときがすごく楽しかったので、また声優をやらせていただけることがうれしくて、素直に「やったー!」と思いました。
私にはなずなほどの行動力はない(笑)
――広瀬さんが演じられたなずなは、複雑な家庭環境に育った女の子です。周りよりも少し大人びている印象がありますが、広瀬さん自身との共通点はありますか?
なずなはまだ中学生ですが、多分この年齢でも「自分一人でも生きていける」「自分の足で立ってやる」と思っていると思うんです。私も小学生ぐらいから、そう感じているところがあったので、そこは共通している部分なのかなと思います。でも、私にはなずなほどの行動力はないです(笑)。だから、なずなが再婚を考えている母親に反抗して、荷物を持って家を出ていこうとする姿が凛々しく見えて、なずなの行動に気持ちよさを感じました。
――典道役の菅田将暉さんとは初共演ですが、どんな印象を受けましたか?
私が中学生のときに、姉(広瀬アリス)と菅田さんが共演されていた「35歳の女子高生」(1993年、日本テレビ系)というドラマを見ていて。そのときに菅田さんが演じられていたのが少し怖い役だったのと、ちょうど私が初めて連続ドラマに出演させていただいて、カメラの前に立ってお芝居をする怖さを感じていたときだったので、「用意、スタート」の声でいきなりこんな演技ができるなんて、なんて怖い方なんだろうと思っていました(笑)。もちろん、それは、すごいとか、尊敬の意味を込めての“怖い”なんですけど、今回も本当に中学生の男の子が横にいるような感じがしたので、さらに怖いなって思いました。
――最後に、どういう作品になったと感じられていますか?
私がなずなの声を演じていたときは、まだ線画をつなぎ合わせた状態のものだったんです。だから、完成した作品を見られていないのですが、予告編を見ただけでもワクワクしました。多分、色が入ったり、編集が加えられたり、ほかの方々の声が入ったら、自分が今思っている映画とはまた違ったものになっていると思うので、どういう作品になっているのか、私自身、完成したものを見るのが楽しみです!
ひろせ・すず=1998年6月19日生まれ、静岡県出身。AB型。9月9日(土)公開の「三度目の殺人」、10月28日(土)公開の「先生!」、2018年には主演作「ちはやふる-結び-」のほか、「ラプラスの魔女」など出演作の公開を多数控える
映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」
8月18日(金)公開
原作=岩井俊二/脚本=大根仁/総監督=新房昭之/声の出演=広瀬すず、菅田将暉、宮野真守、松たか子ほか
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