朝井リョウの小説を原作として、稲垣吾郎・新垣結衣・磯村勇斗が出演する映画「正欲」が11月10日(金)に公開される。この度、新垣と磯村の共演シーンが初解禁された。
“人が生きていくための推進”を描く
原作小説は、朝井自身が「小説家としても一人の人間としても、明らかに大きなターニングポイントとなる作品です」と語るほどの渾身の一作で、2021年3月に発売されると、第34回柴田錬三郎賞を受賞。家庭環境、性的指向、容姿など、様々に異なる背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく。
映画では、検察官として横浜検察庁に務め、妻と息子と3人でマイホームに暮らす寺井啓喜役に稲垣が演じる。そのほか、広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月役を新垣。両親の事故死をきっかけに広島に戻ってきた夏月の同級生・佐々木佳道役を磯村が務める。
そして佐藤寛太がダンスサークルで活動し、大学の準ミスターに選ばれるほどの容姿を持つ諸橋大也、東野絢香は大也と同じ大学に通う神戸八重子を演じる。監督は岸善幸が務め、脚本は湊岳彦が担当する。
磯村勇斗“佳道”と新垣結衣“夏月”の会話シーンが初解禁
この度解禁されたのは、新垣演じる夏月と磯村演じる佳道の会話シーン。中学時代の同級生だったふたりは、大人になってから思わぬ形で再会し、やがて互いに秘密を抱えていることを共有する仲になる。
公開中の予告編映像でも、夏月が「自分がどういう人間か、人に説明できなくて息ができなくなったことってありますか?」と話し、佳道が「誰にもバレないように、無事に死ぬために生きてるって感じ」と語る様子が映し出されているように、秘密のためにどこか生きづらさを感じているふたり。
そこで、今回解禁された本編映像で、佳道は「これで擬態できないかな、世間並みに」と語りながら夏月に指輪を差し出し、「この世界で生きていくために、手を組みませんか?」と提案を持ちかけ、夏月も「いいね、それ」と笑顔で答えるのだった。