社会現象になった「鬼滅の刃」をはじめ、最近では「【推しの子】」「SPY×FAMILY」がアニメファンの枠を超えた人気を獲得し、実写ドラマ・映画にも負けない大ヒットを記録している。こうしたアニメの躍進は10年以上前からはじまっているが、近年は映画作品も増え、テレビ放送でのヒットから劇場版として映画化されるケースも非常に多くなっている。2024年もすでに多くのアニメ映画の公開が発表されているが、中でもWEBザテレビジョン編集部アニメ班が注目しているのが、1月26日(金)より公開される『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』だ。主題歌アーティストに西川貴教、新キャラクターのキャストに森崎ウィンの起用が発表されるなど話題の膨れ上がる本作だが、放送されていたのはもう20年前のこと。『SEED FREEDOM』の盛り上がりを知るために、「ガンダムシリーズ」の歴史と『ガンダムSEED』放送当時のことを振り返ってみたい。
『機動戦士ガンダム』を一大戦記シリーズとした『Zガンダム』
『機動戦士ガンダム』(1979)は2024年で45周年を迎える。この間、テレビ、OVA、映画でシリーズ作品がコンスタントに制作され、今や日本を代表する“世界的”なアニメーション作品へと成長した。しかし、ここまで決して順風満帆な道のりだったわけではない。厳しい時期は幾度もあり、第2作目『機動戦士Zガンダム』(1985)でその兆候はすでに現れはじめていた。
空前の大ヒットを巻き起こした『機動戦士ガンダム』(以下ファースト)から約5年(劇場版から3年)。新作が出ないことで離れたファンは少なからずおり、ようやくの『Zガンダム』もファーストそのものの続編ではなく、時代が進み、新しい主人公での物語に。前作で人気だったシャア・アズナブルはノースリーブジャケットにサングラスという当時でも微妙なファッションに変わり、誰もが活躍を期待していたアムロ・レイは、中盤あたりからそれこそ微妙な立ち位置での登場だった。作品自体の評価は高かったのだが、当時、このような続編の形で期待感を奪われたのは致し方ないところだった。
もっとも、「時代を進めることでのシリーズ化」は単体作品であった『機動戦士ガンダム』を“宇宙世紀サーガ”という一大戦記ものに仕上げることになる。続編が出ても常に“古代進の物語”であった『宇宙戦艦ヤマト』とはここが異なり、『Zガンダム』は『機動戦士ガンダム』を巨大な世界観を持つシリーズ作品にした大きな第一歩でもあった。
その後、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988)で一時的な盛り上がりは見せるものの、伝統路線だった『機動戦士Vガンダム』(1993)の後に、「ガンダムシリーズ」は多角化の時代に突入する。通称“アナザーシリーズ”と呼ばれる、宇宙世紀シリーズとは別物の「ガンダム」の到来だ。
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