ハンジュは実際の私と似た部分が多かったです
――ハンジュ、ドグクは、それぞれどんなキャラクターですか?
キム・ヒャンギ ハンジュは、自分が置かれた現状の中でベストを尽くして努力する女の子です。大学に通いながら就活もして、そんな大変な中でも夢を諦めない。自分の本当の想いに誰も気づいてくれなくても、とにかく前に進もうとする力はどこから湧いてくるんだろう…と、考えながら演じました。
そして、ハンジュは心の傷を抱えてるんですが、それを単なる痛みと捉えるんじゃなくて、1つの思い出にしようとしてるんです。彼女は本心を表に出さないし、もしかしたら自分でも本心に気づいていないのかもしれませんが、そう努力してるように思いました。そんなハンジュが、ドグクと出会って、「自分はこんな人間だったんだ」と気づいていく過程が描かれているので、彼女の変化にも注目しながら、そして、ハンジュが周りに見せている姿と本当の気持ちの両面を理解しながら観ていただきたいです。
――ヒャンギさんは、これまで演じてきた中でも今回はかなり等身大の役ですよね。
キム・ヒャンギ そうですね。今回、ハンジュと似ている部分が多かったです。ハンジュは大学に通いながら、皆には内緒で音楽活動をしていて、ある意味2つの顔を持ってますよね。私も幼い頃から演技活動をしているのと同時に、学校に行って友達と過ごす普通の生活もしています。その両方を同じようによく過ごしたいという欲もあって、いろんな事を学びながら努力してきました。毎日を充実させて生きていきたいという気持ちもハンジュと同じなので共感もしたし、彼女のそんな部分を上手く表現できるように気をつけながら演じました。
――映画『神と共に』の“ドクチュン”みたいなちょっと現実離れした役と、自分に近い役、どっちが演っていて面白いですか?
キム・ヒャンギ 現実とかけ離れた役の時は、自分の思い通りに想像しながら演じられるので、クリエイティブな面白さがあります。今回のような現実の世界のお話の時は、演じるその人物になりきって、その気持ちを楽しみながら演じるという面白さ。それぞれに違う面白さがあるので、私はどちらも楽しいです。
実際のアイドルの友達にいろいろ聞いて役作りをしました
――ヒョンスンさんは?
シン・ヒョンスン ドグクは、清らかな澄んだ魂を持った人物です。幼い子どもみたいなところもあって、僕はそれがすごく不思議でした。アイドルのレビの時は、ファンにそんな姿も見せてますが、実際の彼はそれだけではない何かがある、と感じました。ドグクも、ハンジュと出会う事で成長していきますし、とても人間的なキャラクターだと思いました。
――アイドルという事で、モデルにした方は居ますか?
シン・ヒョンスン 誰か1人を参考にした、というのは無かったんですが、大学の同級生や今回の共演者に実際のアイドルが居たので、「アイドルとして生きていくのはどんな気持ち?」とか、彼らにいろいろ尋ねました。レビは7年目のアイドルで独立を考えている人物だったので、その時期のアイドルはどんな事を考えてるのかも聞いて役作りの参考にしました。
あと、アイドルらしく見えるように、例えばアクセサリーはどんな物をどういうスタイリングで着けたらいいのか考えたり、ヘアメイクさんとエクステを付けたり顔にキラキラを付けたり(笑)、試行錯誤しながらレビのスタイルを作っていきました。
大学での呼び名は「クレヨンしんちゃん」!?
――ドグクが飾らずに話せる気楽な女友達はハンジュですよね。ヒョンスンさんにもそんな気楽な女友達は居ますか?
シン・ヒョンスン 大学の同級生とは気楽な関係です。僕の苗字が「シン」で、“クレヨンしんちゃん”の名前が韓国だと“シン・チャング”なんですよ。だから『チャングは止められない』(韓国でのタイトル)をもじって「ヒョンスンは止められない」って言われてます(笑)。
アイドルとの恋…相手次第かな?(笑)
――ハンジュは超アイドルと恋に落ちていくんですが、ヒャンギさんは女優さんだから同業者にはなってしまいますけど(笑)、普通の女の子だと仮定して、そんな人気者に告白されたらどうしますか?
キム・ヒャンギ まずは、「私?」って不思議な気持ちになると思います。あとは、その人がどんな人なのかによりますね(笑)。いい人だったらとても嬉しいし、超人気アイドルだという事はあまり気にならないんじゃないかと思います。
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