これまで数々の偉業を成し遂げ、投手と打者の“二刀流”として世界中の野球ファンを魅了し続ける野球界の若きレジェンド・大谷翔平選手。彼の幼少期から現在に至るまでの姿や人生のターニングポイントの裏側を映し出すインタビュードキュメント映画「Shohei Ohtani - Beyond the Dream」が、11月17日(金)に配信される。野球選手としての活躍ぶりは、日本球界だけにとどまらず、メジャーリーグベースボール(以下、MLB)に挑戦した今でもその勢いは増すばかり。昨今は大谷選手の超人的なニュースを見ない日はないと言っても過言ではない。2023年シーズンでは、ア・リーグ最多の44本のホームランを放ち、ついに日本人、アジア人選手としても初快挙となるMLB本塁打王に輝いた。野球選手としての輝かしい功績を記録し続ける一方で、ふとしたときに見せる彼の誠実な姿や人間性に魅了されるのは野球ファンだけではない。チームメイトや他球団の選手、報道記者など、大谷選手は本当に多くの人に愛されている。今回はそんな世界的愛されキャラ“オオタニサン”の魅力に迫る。
天性の“人たらし”でどんな相手もとりこに
野球選手として最高峰の実力を持ち、常に活躍をし続ける、“大谷翔平”という存在を知らないという日本人、そしてアメリカ人はほぼいないだろう。押しも押されもせぬトップアスリートの彼だが、これほどまで愛され続ける理由は、プレー以外のパフォーマンスからも見受けられる。
例えばロサンゼルス・エンゼルスのチームメイトたちとは、ウオーミングアップ中でも仲良さそうに交流している姿や、試合中にホームランを打てばベンチで出迎える同僚選手たちとうれしそうにハグをして喜ぶなど、無邪気にじゃれ合う姿が度々メディアでも紹介されてきた。
プレー中の真剣なまなざしとは裏腹に、野球少年のような純粋さを持ち、楽しそうな表情でコミュニケーションを取る大谷選手のギャップにとりこになるファンも多い。
また、大谷選手とは5年間ロサンゼルス・エンゼルスで過ごしたグリフィン・キャニング投手は「(彼は)毎日、笑顔を見せること。とてもナイスガイで付き合いやすかった。良きチームメートであり、友達だ」と、インタビューで明かしている。こういった話はキャニング投手だけでなく、彼の人柄を褒めるチームメートからのエピソードが絶えない。
ハグやハイタッチといったボディーランゲージが日本よりも盛んなアメリカで、生まれ育った国とは異なるカルチャーを受け入れ、自然体な姿でチームメートに溶け込むことはそう簡単とは思えない。だが、そういったコミュニケーションの一つ一つの積み重ねを大事にし、野球に対してだけでなくチームメートとの関係性にも真摯(しんし)に向き合う姿勢が段々今のような仲むつまじい間柄へと変化していったのだろう。
WBCで魅せたもう一つの“顔”に「癒やされる」
2023年の3月に開催された「WORLD BASEBALL CLASSIC」(WBC)の決勝では日本がアメリカに勝利し、3大会ぶりに優勝したことで日本中を白熱させたことは記憶に新しい。
WBC開催中は、日本代表として出場していた大谷選手を地上波テレビで見る機会も多く、規格外なパフォーマンスだけではなく、時折見せる彼のおちゃめな姿にも心撃ち抜かれた人が続出し、SNSでも「大谷翔平」や「オオタニサン」が度々トレンド入りするなど、話題となった。
第一次ラウンドの中国戦に登板した際には、マウンドでウインクをする姿や打席に立てば相手チームのキャッチャーに満面の笑みであいさつするなど、キュートなしぐさに多くの注目が集まった。
また、試合をベンチで見守る大谷選手の姿が度々テレビで映し出されると、そのユーモアたっぷりな表情やオーバーリアクションを見た視聴者から「癒やされる」「顔芸のレベルが高い」など、彼に対しての好反応も多く寄せられ、プレーのすごさを飛び越えて彼の持つ人間性も同時に支持されているのが分かる。
プレー以外の素顔でも人気を博す、まさに“国民的スーパースター”の大谷選手。現段階でも多くの偉業を成し遂げる29歳の彼だが、2018年シーズンから6年間所属したロサンゼルス・エンゼルスからフリーエージェントとなり、世界中が彼の去就に注目を集めている。どんな決断をするにせよ、2024年度は彼にとっても野球界にとっても大きな1年になること間違いないだろう。
映画「Shohei Ohtani - Beyond the Dream」は、11月17日(金)よりディズニープラスで独占配信。
◆文=suzuki