哲雄は最後のチャンスを活かすため必死になる
恭一が現われたとき、急いで戻ったために荒い息だった哲雄。「何疲れてんだ?」と勘繰られると、「暇だったんで、筋トレを」とごまかした。
そして、恭一は組織のメンバーに頼んでいたALSライトを使い始める。延人が最後にいたはずの零花のアパートで殺されていれば、血痕が浮かび上がると考えたのだ。
ライトを部屋のすみずみまであてて調べていく恭一を、静かに見守る哲雄。だが、なにも浮かび上がることはなかった。
実は、哲雄がアパートに戻る前、ホームセンターに立ち寄って購入したブラックライトとすり替えていたのだ。とはいえ、哲雄の緊張は続いた。哲雄が恭一のマンションを突き止めるために画策したメールのやりとりがバレたのだ。だがPCが再起動されたことでキーロガーはリセットされ、哲雄がやったという証拠は突き止められないはずだった。
さらに考えを巡らせた哲雄は、恭一と敵対する組織のメンバー、竹田(淵上泰史)が恭一を疑っているという作り話をし、メールのハッキングが竹田ではないかとうそを告げた。恭一が自分のところに何を届けさせる可能性があるのかと問うと、「僕を犯人役に仕立てるのが難しくなった時の代わりに恭一さんを犯人役に仕立てて罪をなすりつけるための証拠品とか」と答えた。
「最後のチャンス」として必死に誘導して恭一の部屋に行けることに。証拠セットを隠す機会をうかがうという展開になった。
犯罪のプロである恭一に立ち向かう、推理小説好きの哲雄。頭をフル回転させて、対策を考える心のつぶやきと、恭一をだまそうと発する言葉にハラハラ感が高まった。平凡なサラリーマンだったはずが、家族を守りたい一心で生まれる強さを秘めた佐々木の演技に魅了される。
命の期限を翌日に控えた哲雄の“最後のチャンス”。手に汗握る展開が続く。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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