2020年に「MOTHER マザー」でスクリーンデビューを果たすと、瞬く間に注目を集めた俳優・奥平大兼。「日本アカデミー賞」「ブルーリボン賞」などで新人俳優賞を受賞し、名実ともに若手実力派俳優の1人となった。今年はアニメ化もされた人気コミック「君は放課後インソムニア」の実写映画で森七菜とW主演をするほか、ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」では物語のキーとなる生徒・星崎透を熱演するなど多彩な活躍を見せた。主演を務めた「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」が12月20日(水)よりディズニープラス「スター」にて世界独占配信。主演映画「PLAY!‐勝つとか負けるとかは、どーでもよくて‐」の公開(2024年3月8日[金])も控えている。11月25日に開催された「第15回TAMA映画賞」では、“本年度最も飛躍した男優、もしくは顕著な活躍をした新人男優”に贈られる「最優秀新進男優賞」を獲得。20歳になって間もない奥平に、受賞の喜びや今後の抱負について話を伺った。
映画賞を受賞できたのは「多くの方々に飛躍したと思ってもらえた証」
――「第15回TAMA映画賞」で最優秀新進男優賞に選ばれたお気持ちを聞かせてください。
2~3年ぐらい前に新人賞をいただいて以来、久しぶりの受賞なので懐かしい気持ちがあります。みなさんに観ていただいて、単純に嬉しいという気持ちです。
――同賞は「本年度最も飛躍した男優、もしくは顕著な活躍をした新人男優」に送られます。どのように受け止めていますか。
自分から見て飛躍したと言われるような、頑張った印象はあまりありません。デビューしてからずっと同じ気合でやっているだけです。でも、多くの方々に飛躍したと思ってもらえたことは、いろいろな作品で活躍できた証拠であると思うので嬉しいです。
――ご自身ではマイペースでやられていたと。
そうですね、無理せず割とマイペースというか。無理してやって、自分のお芝居のクオリティが下がるのは嫌ですし。一個一個の作品に時間を掛けることは大事だと思うので、マイペースにゆっくりやっているつもりです。
――プロの審査員が選ぶ他の賞とは違い、「TAMA映画賞」は多摩市及び近郊の一般市民が選出する賞です。一般の方から選ばれたことについて、どう思われますか。
一般の方々が選んでくれたということは、いろんな方々に映画を観ていただけているわけですから嬉しいです。今回は最優秀新進男優賞なので、次は他の賞で戻りたいと思います。
「どんな形にしても映画の魅力を伝えたい」
――一般の方々の反響を、街やSNSなどで実感することはありますか。
一番実感するのは、映画の舞台挨拶ですかね。これから映画を観るお客さん、観賞後のお客さんを目の前にして、映画の話をするのがもっとも「映画を観ていただけたんだな」と実感する瞬間です。
そのほかに実感できるのは、SNSが大きいと思います。みなさんがSNSに「見てきたよ」と作品に関する写真を上げたり、コメントしているのを見るのも凄く嬉しい瞬間です。
僕はデビューして4年目になるのですが、最初に映画に出たときに「映画見ましたよ」と言われた感覚…そのときの忘れかけていた感覚が、今年になって戻ってきたというか。原作が好きとか、キャスト目当てでも、どんな形にしても映画館に来てくれた方には映画の魅力を伝えたいし伝えるべきだなと再認識したんです。自分ならではのお芝居ができるようになりたいと、今年改めて思うようになりました。
――改めて思ったきっかけは、なにかあったのでしょうか。
今年、久しぶりに地上波のドラマに出演したんです。映画は撮影から1年後ぐらいに公開するので、もちろん撮影中に見た人からの反応はありません。でもドラマは撮影中のタイミングからリアルタイムの感想をもらえるんですよね。
お芝居についてのコメントを見て嬉しく思ったのと、今まで以上に“見られている”感が強くなって。作品の魅力を伝える大切さを再認識することができました。
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