豊川悦司と常盤貴子がW主演を務めたドラマ「愛していると言ってくれ」(1995年、TBS系)の韓国リメーク版が「ディズニープラス」のコンテンツブランド「スター」にて、11月27日より独占配信中。この度、韓国版で主演を務めるチョン・ウソンとシン・ヒョンビンのインタビューが公開された。
キャラクターの年代が上がったことで“大人な、深い悩み”を表現
――原作である日本版の「愛していると言ってくれ」はご覧になりましたか? 原作との違いや韓国版ならではの魅力を教えて下さい。
チョン・ウソン:もちろん見ました!
シン・ヒョンビン:(笑い声)
チョン・ウソン:日本の原作を拝見して、すごく気に入って、ドラマ化したいと思って、13年前に版権を自ら購入したんです。ただ、当時の状況としてドラマ化がなかなか厳しく、実現できませんでした。けれど、数年前にお声がかかり、版権も再度購入して、2023年の今年、ついにドラマ化することになりました。
13年前にドラマ化がかなって私が出演していたなら、原作の主人公の男女と、もう少し近い年代の設定になったと思うのですが、今回の韓国版「愛していると言ってくれ」は私たちが主役を演じることによって年代が上がったんですね。年代が上がった分、考え方とか、悩み、恋との向き合い方が原作とは若干変わったのではないかなと思います。
シン・ヒョンビン:私は、この作品に出演を決めてから原作を拝見しました。作られてからかなりたつドラマなので、原作とは随分変わったところも出てくるのではないかなと思いますが、原作のドラマが描こうとした本質“使う言語が違う2人が誰よりも深くコミュニケーションを取る物語”、そこが私に響くものがあったんです。
日本の原作との違いは、チョン・ウソンさんがおっしゃったように、年代が上がることによって、ものすごく大人な、深い悩みというか、そういった部分が変わりましたね。もちろん、現代の韓国が舞台になるので、基本的な設定にも多少の変更はあると思います。ただ、両方の作品をご覧いただいた時に、違いを見つける面白味もあるんじゃないかなと思います。
チョン・ウソン:原作の舞台は、1990年代じゃないですか。時代ならではの小物に、私はロマンチシズムを感じていて、2023年の韓国に置き換えることによって、カットせざるを得ない小物とかがすごくもったいないなと思ったんです。韓国では、特にIT化が進んでいて…原作の中で諦めて一番もったいないな、と思ったのはFAXです。
シン・ヒョンビン:(同意をするように相づち)
チョン・ウソン:男女がやり取りする上で、FAXを使って、それで物語が動く場面が結構ありましたので、そこが惜しいなと思いました。
キャラクターが手話を使う労力と俳優が手話を特訓した労力は全く違う
――この作品への出演の決め手を教えて下さい。
チョン・ウソン:私は最初に日本の原作を拝見した時に、主人公の心の声がナレーションで流れていたのを聞いた瞬間、本当に鳥肌が立つような思いをしたのが決め手です。
シン・ヒョンビン:私は、コミュニケーションを描いた作品というのが決め手になりました。お互いに全てを分かりあえなくても、「ああこの人は、こういう人なんだ」と見つめること自体が、すごく大切だと思っていたんですが、なかなかそれが「難しい」と思っていた時期にこの作品に巡り合いました。そういった物語に出たい、と思ったタイミングでこの作品に出会い、出演を決めました。
――ジヌは、聴覚障碍者であり、コミュニケーションにさまざまな思いや複雑な葛藤がありますが、演じながら難しいと感じた点や、葛藤などはありましたか?
チョン・ウソン:そうですね…、やはり今回手話を使うことになり、今まで私が駆使してきた言語とは全く違うわけです。ジヌは7歳以降、生涯ずっと手話言語を使うという設定です。
ジヌというキャラクターが手話を使ってコミュニケーションを取る労力と、俳優チョン・ウソンが手話を学んで特訓した労力は全く違う中で、ジヌになりきって演じないといけない。そこを乗り越えるというか、種類の違う労力を表現する壁を乗り越えるのがなかなか大変でした。ギャップを縮めるために、私としては最善を尽くしたつもりですが、あとは本編をご覧になった皆さんに、どうだったかご判断していただければいいなと思います。
また、さきほどシン・ヒョンビンさんが話したように、この作品における一番大事なテーマは、コミュニケーションだと思います。けれど、音声言語を使う人同士のコミュニケーションも「それがいつも正しいのか」「きちんと伝わるのか」は疑問なんですよ。一番難しいコミュニケーションは、やはり異性間のコミュニケーションだと思うんです。ジヌの身体的な特徴である彼の耳が聞こえないというのは、私はこの作品においてコミュニケーションのメタファーじゃないかと思うんです。
ディズニープラス スターにて独占配信中
(全16話/毎週月・火1話ずつ配信)
コピーライト
(C)2023 KT Studio Genie Co., Ltd
原作 日本のテレビドラマ「愛していると言ってくれ」
(脚本 北川悦吏子・製作 TBS)
▼【公式】Disney+で「愛していると言ってくれ」を見る
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/tell-me-that-you-love-me-series-2023/
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