西野七瀬が主人公役を務める木ドラ24「ポケットに冒険をつめこんで」 (毎週木曜夜0:30-1:00ほか、テレ東系ほか)が、12月21日(木)放送回で最終回を迎える。同作は、『ポケットモンスター』を通じて主人公が成長していく世界初の“ポケモンヒューマンドラマ”。このたび、WEBザテレビジョンでは同作のプロデューサーを務める漆間宏一氏にインタビューを実施し、撮影の裏話やキャスト陣の魅力などを語ってもらった。
漫画原作以外でも、ファンがいるからこそのムーブメントは起こると発見
――早速ですが、今回、ポケモンを題材にしたドラマを制作したきっかけは何だったのでしょう?
ドラマや映画作品は漫画や小説など原作を映像化することがよくあります。
それは、内容がすてきであることはもちろんのこと、原作ファンが元からいることが大きな理由のひとつです。そうすると原作ものが良いと思いますが、与田祐希さん主演の木ドラ24「量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-」(2022年)を作った際に、原作以外にもファンがいて、ムーブメントをたくさん起こせることに気づきました。
リコの時は、プラモデルのファンやさらにガンダム、仮面ライダーのファンなど、キャラクター自体のファンがついていたので、それぞれのファンの方に楽しんでもらえることで毎話トレンド入りすることができ、そういったドラマ作りもすごくすてきだなと発見がありました。
その最たるものは何だろうと考えてた時、テレビ東京ではポケモンのアニメを放送していて、そういった視点で考えるとポケモンはすごいと改めて思ったんです。
そんな時にちょうど、テレビ東京の深夜ドラマを見てくださってたポケモン社の方から「ポケモンをそのまま出すというよりは、ポケモンを題材にしたドラマをテレビ東京のドラマで作ることができるか」と問い合わせがあり、「それはぜひやりたいです」とお返事して2022年の夏ごろから動き始めました。とても大事な縁だったなと思います。
――ゲームボーイの電源をつけるシーンから、主人公・まどかのせりふにもあったように、まさに「エモい」という感じがしました。
そうですよね。僕らも放送中にリアルタイムでSNSの反響を見ていたのですが、音に対して「懐かしい!」という反応も多く、改めてポケモンは画音が強いんだなと感じました。
西野七瀬の現場での様子は「居心地の良い場を作っていただいていた」
――主演を務める西野さんの起用理由を教えてください。
今作は、ピカチュウたちが実写で出るわけではないが、ポケモン社と組んでいるので、ポケモンを存分に打ち出していく作品にしたいという目標がありました。なので、ポケモンのことを知っている人の方が、ドラマにポケモン要素をたくさん詰め込めると思いました。
量産型リコでもプラモデルを魅力的に表現してくれた企画の畑中さんやC&Iエンタテインメントの涌田Pやヤングポール監督など、ポケモンが好きな方と一緒に企画を進めていき、制作スタッフも大小あれどポケモンに思い入れがあり、チームとしてそういった部分を大事にしていたので、主人公を演じていただくのもポケモン好きの方がいいなと思ってました。
西野さんが出演した「シン・仮面ライダー」を見た時に、尺はそれほど長くない中で彼女の演技にすごくグッと来まして…。それがヒューマンドラマをやる上ではとても大切な部分なので、ぜひお願いしたいなと思いましたね。
――西野さんも元々「ポケモンのお仕事がしたい」と思っていたそうで。
それもご縁ですよね。
プロデューサーチームで西野さんにお会いして、企画を説明し、オリジナルの内容なので西野さんのポケモンの思い出や人柄をドラマへ落とし込める…とコミュニケーションを取る機会があったのですが、その時に彼女が「ポケモンはほぼ全シリーズやっています」とおっしゃっていて。ポケモン愛を感じ、改めてすてきな方だなと思いました。
さらっとポケモンにまつわる思い出が出て来ていましたし、西野さんとの会話はまるで脚本打ちをしているようでした(笑)。
――西野さんの撮影現場での様子はいかがでしたか?
主演として、主人公として現場にいらっしゃるので、西野さんを中心として会話はあるのですが、それがグイグイ引っ張っていくタイプということでもないんですよね。
話を聞いて回すというか、居心地の良い場を作っていただいていたように感じます。