虎杖の窮地に、特級呪術師・九十九由基が参戦
虎杖とニセ夏油の対峙の場に、遅ればせながら駆け付けた加茂憲紀(CV.日野聡)、西宮桃(CV.釘宮理恵)、禪院真衣(CV.井上麻里奈)、三輪霞(CV.赤崎千夏)の連携攻撃を、ニセ夏油はまるで意に介さずいなしていく。さらにその場に現れた脹相(CV.浪川大輔)から苛烈な攻撃を受けるが、それも笑みを絶やさず受け流していく。加茂ら京都校組はまだ1級には遠い術師だが、特級呪具・呪胎九相図から受肉した脹相は、特級に近い呪詛師だ。消耗しているとはいえ、それを相手にニセ夏油は一撃も受けず、あまつさえ脹相が得意な肉弾戦でもことごとく上回ってみせる。
宿儺に仕える裏梅(CV.斎賀みつき)がニセ夏油の助力に現れたこともあり、脹相と呪術師たちはほとんど一方的に追い詰められていく。メッセンジャーとして生かしておく必要があるというニセ夏油に対し、傷つけられた怒りから激昂して虎杖以外を始末しようと強大な呪力を振るう裏梅。凍結で束縛された虎杖たちに巨大な氷塊の刃が降り注ぐ。一瞬死を覚悟した虎杖だったが、目を開けたとき、彼の前には1人の女性の後ろ姿があった。
「久しぶりだね夏油君 あの時の答えを聞かせてもらおうか。どんな女が好み(タイプ)だい?」と場違いに投げキッスをする女性に、「九十九由基!!」とニセ夏油が初めて顔を歪ませる。それは今の呪術界には五条悟と並んで1人しかいない特級呪術師の名前だった。
脹相が虎杖のお兄ちゃん!?
2つの重大事実が明かされた今話エピソード。1つはニセ夏油の中身が加茂憲倫であったことだ。加茂家は呪術界御三家の一角だが、かつていた加茂憲倫は加茂家の汚点、史上最悪の術師。これが本当であれば、中身はゆうに150歳を超えているらしい。日下部篤也(CV.三木眞一郎)は「馬鹿げた結界術」「馬鹿げた術具の所持」「肉体を乗り換える術式」から黒幕の正体に得心がいったようだが、ニセ夏油当人は、「加茂憲倫も数ある名の一つにすぎない」と、本当の正体を濁していた。
ニセ夏油が加茂憲倫だと看過したのは脹相で、どうやら呪胎九相図を生んだ彼の“親”でもあるらしい。そして、ここからつながったのが2つ目の重大事実。脹相が虎杖の“お兄ちゃん”であるということだった。脹相は血液を媒介にした術式特性から、血のつながった兄弟たちの異変を感じ取ることができる。それにより、先の戦いで虎杖を殺しかけたことで分かった思いがけない事実だった。
何より兄弟愛に生きる脹相は、弟を手にかけさせようとしたニセ夏油に怒りを露わにし、立ちはだかる裏梅には、「どけ! 俺はお兄ちゃんだぞ!!」と理屈は不明だが、なぜか説得力満載に聴こえてしまう台詞をぶつけていく。当の虎杖はマイブラザー・東堂葵に続いて現れた突然のお兄ちゃんに混乱をきたしてしまうが、弟・虎杖のために全力でお兄ちゃんを遂行する脹相の姿には視聴者から喝采が飛ぶ。「推しであるお兄ちゃんがお兄ちゃんしてて最高かい!」「全力お兄ちゃん宣言キターー!!」「黒閃覚醒の上を行くお兄ちゃん覚醒w」などXには「お兄ちゃん」があふれ、日本のトレンド1位を記録する。
この他、真人が呪霊玉にされるシーンやニセ夏油がうずまきを繰り出すシーン。さらにアニメならではの大スケールバトルで描かれた脹相とニセ夏油の戦いなど随所で視聴者の注目を集め、「真人、哀れだね。ボコられて祓われるよりふさわしい最期だったよ」「うずまきの言い方ゾッとした。本物の夏油よりずっと低い声。櫻井さんの演じ分けすごすぎ」「アニオリ満載の赤血操術が大出血サービスどころでなくて貧血起こしそう」など、様々な反響を呼んでいる。
※赤崎千夏の崎は正しくは「たつさき」
■文/鈴木康道
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