1月7日に53歳の誕生日を迎えるジェレミー・レナー。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)ではホークアイ役で世界を熱狂させ、2023年の1月に起きた除雪車の事故からの復活も話題を呼んだ彼のキャリアをプレイバック。30年近くに渡ってハリウッドで幅広く活躍する秘訣はジェレミーの不屈の精神にあった。
怪演で下積み時代を打破し、オスカー候補に
カリフォルニア州モデストに5人兄妹の長男として生まれたジェレミー。学生時代にコンピューターサイエンスや犯罪学、心理学など様々な分野に興味を持った彼だが、最終的には感情表現の自由さに惹かれて演劇を専攻する。
ロサンゼルスに移り住んだジェレミーは、後にスターとなる俳優の原石たちがそうだったようにテレビ映画やドラマシリーズの端役を務めキャリアを積み始める。そして2002年公開の映画「ジェフリー・ダーマー」で日の目を浴びることに。最近ではエヴァン・ピーターズが主演を務めたドラマシリーズ「ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語」でも注目された実在の猟奇殺人鬼を怪演したジェレミーはインディペンデント・スピリット賞主演男優賞にノミネートされ脚光を浴びる。
その後、コリン・ファレル主演「S.W.A.T.」やブラッド・ピット主演「ジェシー・ジェームズの暗殺」など大作映画に出演する機会が増えるように。そして2008年公開の映画「ハート・ロッカー」でアカデミー賞主演男優賞に初めてノミネートされ、錚々たる賞で高い評価を獲得。2010年公開のベン・アフレック主演映画「ザ・タウン」でもアカデミー賞助演男優賞にノミネートされており、2度のオスカーノミネートを誇る。
世界を熱狂させるヒーロー“ホーク・アイ”との出会い
「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」や「ボーン・レガシー」など様々なヒット作に出演し存在感を発揮してきたジェレミーだが、2011年公開の「マイティ・ソー」から一連の「アベンジャーズ」シリーズ(ディズニープラスで配信中)で、ホーク・アイことクリント・バートンを演じ、絶対的な代表作を手にする。
いくつもの表情をもつ役どころを見事に演じたジェレミー。アベンジャーズ創設メンバーの一人で卓越した弓術のスキルをもつヒーロー、ホーク・アイとして弓矢を用いたアクロバティックなアクションシーンを披露し魅了したかと思えば、父で夫であるクリント・バートンとしての家族を思うエモーショナルなドラマでも個性を発揮。共感度の高いキャラクターを作り上げた。「アベンジャーズ/エンドゲーム」では愛する家族を失ったことで闇を抱えるローニンになってしまう。真田広之とのアクションシーンは日本でも話題になった。
2021年には主演作となるドラマシリーズ「ホークアイ」も製作され、ローニンだった頃の知られざる真実も明らかに。ここで登場する“エコー”ことマヤ・ロペスが主人公となるドラマシリーズ「エコー」が2024年1月10日(水)からディズニープラスで配信開始となり、さらに世界観が広がりをみせていくが、それもジェレミーによるホーク・アイなしにはあり得ないものだったかもしれない。