命よりも証拠隠滅を優先したユジンの悲痛な思いが明らかに…
その後、ジョンアの家に泊めてもらうこととなったミホと子供たち。怖い思いをさせたことを謝るミホに、ジユルは“USBが寝室の引き出しにあった”とドジュンに答えたことを伝える。気になったミホは、ユジンの家で当日のユジンの動きを検証するのだった。
すぐに通報していれば、命は助かったかもしれなかったユジン。それでもやらなければならなかった証拠隠滅。「死んでも隠したかったのは本当の幸せ。死んでも守りたかったのは偽りの幸せ」と、ユジンの悲痛な思いを感じながら、ミホはユジンがUSBをベランダから下へ落としたのではないかと考える。
部屋を飛び出したミホは、ベランダ下の植え込みで黒いUSBを発見する。そこには、ジュアとその父親と思われる男性、そしてユジンの3人の幸せそうな写真とともに、殺害依頼の音声データも入っていた。しかし最後まで聞くと、ユジンは泣きながら「やっぱりやめます」と訴えている。
別のファイルには、ユジンに依頼を取り下げられた人物が、ドジュンに殺害依頼の部分を切り取った音声を聞かせ、「殺してもいい」と言わせている音声も記録されていた。植え込みの中でそれを聞いていたミホ。その一部始終を見ていたドジュンは、ジュアの名前を出しミホを駐車場に誘い出すと、ナイフで傷つけてUSBを奪い、ミホを拉致したまま姿を消すのだった――。
本性を現し、暴走するドジュンの異常性が浮き彫りに
ユジンが死の直前にとった行動や、ドジュンが犯行に及んだ理由など、さまざまな謎が明らかになった第15話。これまでは裏から手を引いてミホを追い詰めていたドジュンが、とうとう直接的な行動に出たことで、“ドジュンの凶暴な一面”が浮き彫りとなったことが同話の最大の見所だろう。目的のためならなりふり構わないドジュンの異常性が感じられる。
また、ジュアの援助交際相手が“自分の夫”であると知ったユジンの怒りと絶望は計り知れない。築き上げてきた幸せな生活が音を立てて崩れていき、それを探っている人間もいるという恐怖…。そんな中で、この悲劇を誰にも知られるわけにはいかなかったユジンは、1人で思い悩むことしかできなかったのではないだろうか。
そんなユジンの思いをよそに、暴走を続けるドジュン。ミホからUSBを奪い、ナイフで傷つけたうえに拉致するという暴挙に出たからには、ただでは済まないだろう。見境がなくなった状態のドジュンには何をしでかすかわからないという恐ろしさがある。ミホにまで手をかけるという最悪の事態にならないことを祈るばかりだ…。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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