上杉柊平“橘”が川栄李奈“澪”に衝撃の一言「唯は自殺じゃない。殺された」<となりのナースエイド>
内藤の元恋人・伊織が現れる
そんな中、内藤の病室に、突然元恋人である伊織(浅川梨奈)が現れる。2年前に別れてからも内藤は伊織のことをずっと思っていたが、ふられた手前、自分から連絡はできずにいた。なんと伊織の話では、昨夜、内藤が電話をかけてきて「ずっと好きだった!会いたい!」と懇願してきたらしい。だが内藤は病気のせいで全く覚えておらず、伊織はショックを受ける。実は伊織は、内藤と別れたことを後悔していた。自分から“別れたい”と言ってしまったが、本当は内藤のことが忘れられず、昨夜の言葉が嬉しくて飛んで来てしまった。
「バカみたいだよね」と肩を落として病室を去ろうとする伊織に、「待ってください!」と澪。確かに脳炎は異常な言動を引き起こす。でもその一方で、腹の底にたまった本音が出てしまうという症状も多数報告されている。澪に背中を押された内藤と伊織は、お互いようやく素直になる。
ところが翌日、澪は大河から衝撃の事実を聞かされる。「彼はシムネスだ」。大河は内藤に事実を告知する。このままなら余命は1カ月。バチスタ手術を行えば1年ぐらいの延命は見込めるが、リスクは極めて高い。死を覚悟した内藤は、伊織の将来を思って「退院したら仕事に専念したい」とウソをついて伊織を冷たく突き放す。ナースエイドたちもどうすることもできない。伊織に本当のことを伝えるのは守秘義務違反になり、何より内藤の気持ちを尊重しなければならないからだ。
2人のために何ができるのか、惑う澪に大河が言う「まず姉と向き合え」。澪は、今まで避けてきた“姉の死”と向き合う覚悟を決め、唯の遺品を保管しているレンタル倉庫からノートPCを取り出す。生前の唯が「私の全てが詰まっている」と言っていたPC。姉は死の直前に何を思っていたのか。私を恨んでいたのでは...押しつぶされそうになりながら、澪は意を決してPCを開けると、そこには予想もしていなかったメッセージが残っていた。
姉・唯からのメッセージが届く
「澪へ、私が死んだ後、あなたを苦しめたくない。死にゆく者が最後にやるべきことは、自分が死んだ後、生きている人がちゃんと前向きに生きられるようにすること。」 澪は、内藤の元へ急ぐ。内藤はバチスタ手術を選択していた。「たった1年の延命ですけどね...ただ後悔はしたくない」と言う内藤に、「伊織さんの気持ちは?」と澪は問う。このまま内藤が亡くなれば、何もできなかった伊織にはきっと後悔だけが残る。
姉に何もしてやれなかったことを今も毎日後悔している自分と同じ思いを、伊織にさせてほしくない。死にゆく者が後悔を残したくないのと同じように、生き続ける者にも後悔を残させては駄目だ...「あなたの全てを伊織さんに伝えた上で、これから生きていく伊織さんに選ばせてあげて!」。その言葉に突き動かされた内藤は、ついに伊織に本心を伝える。「僕は君を愛している」。その思いを、伊織も涙で受け止めるのだった。
大河による内藤の手術は無事成功。内藤と伊織の幸せそうな姿を見た相馬は、「死ぬ前にあんな前向きな笑顔ができる人間は、勝ちです」 。そして、相馬も目標が決まった。「ナースエイドです。僕も澪さんのように患者に寄り添って、あんなふうに笑顔にさせたいです」。
澪は改めて唯のPCを開き、メッセージの続きを読む。「私は最後に伝えておきたいことがあります...それは」...文章はそこで終わっていた。姉は何を伝えたかったのか?思案する澪の元を、意外な人物が訪ねて来る。「澪ちゃん」...唯の元恋人で刑事の橘(上杉柊平)だ。突然現れた橘は、思いも寄らない言葉を口にした「唯は自殺じゃない、殺された」。