仕事は「楽しんでやる方が得」
「楽しんでやる方が得」と語った森田。仕事を楽しむためのコツはあるのだろうか。
「やっぱりワクワクすることですかね。これやったらバズったりするんちゃうかな……みたいな。そういう意味だとYouTubeとか、あまり制約もないので自分が面白いと思ったことをやるというのは大切かなと思うんです」。
コンプライアンスが重視される時代。なかなか伸び伸びと“面白いこと”にチャレンジすることは難しいが、それでも観てくれている人はいる。
鹿を見に行くかオーディションに行くか……
「自分たちが面白いと思ったことをやる」と仕事を楽しむコツを語った森田。一方でもう一つ「この仕事をしていてよかったな」と実感できることがあるという。
「給料明細を見たときです(笑)。僕は25歳のときにこの世界に入ったのですが、最初のころは本当にひどい生活をしていた。マジでダラダラして松竹芸能のオーディションにも行くかどうか迷っていたんです。ちょうどオーディションの日に、仲間と奈良公園に鹿を見に行く約束があって。前日にも六甲山に男だけで夜景を見に行っていたのですが、それがめちゃくちゃ楽しくて。当日もギリギリまでオーディション行くか鹿を見に行くか悩んでいたんです。あのときオーディションに行っていなかったら今はなかったかもしれません」。
鹿かオーディションかという選択が「人生の大きなターニングポイント」になったと笑う森田。そこから15年「楽しむ」ことをモットーにお笑いに従事してきた。そんな森田は「僕らは下世話な時代に育ったけれど、いまの若い子たちは、もっとスマートな時代の子たち。コンプラとかをしっかり分かっている子たちなので、好きなことや楽しいと思うことをやっても、時代にフィットしないことはないと思う。思い切りやればいい」と若手にアドバイスを送っていた。
(取材・文:磯部正和)