声優の内田雄馬が、1月28日に都内で開催された「映画 ギヴン 柊mix」(公開中)の公開記念舞台あいさつに、矢野奨吾、中澤まさとも、江口拓也、今井文也、坂泰斗と共に登場した。
続編映画の公開に感無量
同作品は、キヅナツキによるBLコミックをアニメ化したもので、2019年にアニメ放送、2020年に映画が公開されたアニメ「ギヴン」シリーズの続編映画2部作の前編。
高校生の上ノ山立夏(声・内田)は、佐藤真冬(声・矢野)の歌声に衝撃を受け、中山春樹(声・中澤)、梶秋彦(声・江口)と組んでいるバンド「ギヴン」にボーカルとして加入させる。真冬加入後初のライブを成功させ、立夏は真冬への思いを自覚し、2人は付き合い始める。その後も活動を続ける「ギヴン」はフェス出場を懸けたコンテストに出場し、惜しくもライブ審査に落ちたものの、ますます注目を集めていた。その頃、「ギヴン」が落ちたコンテストに受かった真冬の幼なじみ・鹿島柊(声・今井)と八木玄純(声・坂)のバンド「syh(シー)」はデビューが決まっていた。柊は、「syh」に不在のギターの一時的なサポートとして立夏に白羽の矢を立てる。さらに柊は、立夏に「お前とやってみたいことがあるんだ…」と持ち掛けるというストーリーが描かれる。
舞台あいさつに登壇した内田は「アニメシリーズが2019年にあって、そこから数えると5年。5年も前からアニメを見て応援してくださっている方もいらっしゃいますし、その中で前回の映画があったり、『ギヴン』のライブがあったりと、いろいろな活動の中から知って、今日こうやって映画を見に来てくださっている方もいらっしゃると思うんですけど、本当にそういう長い『ギヴン』の歴史が続いてきて、こうしてまた新しい映画をお届けできるっていうのは本当に幸せなことだなと感じています」と述懐。
また、「ギヴン」シリーズについて「立夏と真冬の2人の会話はテレビシリーズの時からかなり丁寧にとってくださっていて、2人とも学生らしい感覚なので、僕らは演じていても自分が学生だった頃の初々しさみたいなものを思い起こしながらお芝居を作っていったりしていました。それって、その時の感性みたいなものを本当に丁寧に作品の中で表現してくださっているからなんですね。キャラクターたちがリアルに心の積み重ねをしている。だから、そういうふうに(役の中に)入って収録ができる。2人の会話は、僕自身も集中してすごく楽しかったですし、キュンキュンする瞬間っていうのはたくさんありました」と明かした。
内田雄馬が養成所での挫折を告白「19歳くらいの時に養成所で心折られました」
そんな中、受験シーズンということでトークは進路を決める際の不安や葛藤にまつわる話題に。内田は「学生の時に『自分が最強だ』と思っていて、19歳くらいの時に養成所で心折られました。で、『自分なんて何もできないただの人だな』ってところが僕にとってのスタートだったので」と回顧。
さらに、「僕の場合は“声優になる”っていうロードマップが見えない仕事だったので、お母さんに『母ちゃん、バイトするから養成所入っていい?』って聞いたら、『好きなことやりなさい!』って。『母、サンキュー!』って気持ちでここにいます」と語り、会場を沸かせた。
◆取材・文=原田健
アニプレックス