大泉洋、ファイナル公演の武道館で熱唱 観客1万3千人が笑いと感動に包まれる集大成のステージに
仙台、大阪、福岡、札幌の4都市で8ステージを開催した「TEAM NACS Solo Project 5D2 -FIVE DIMENSIONS II- 生誕50周年記念!!大泉洋リサイタル」のファイナル公演が2月2日、日本武道館にて行われた。
捻りの効いた技ありのアナウンスで観客を魅了
舞台はアリーナエリアの中央に設置された八角形のセンターステージ。全方位から楽しめるステージセットの周りを、完売となったチケットの入手が叶った13,000名のオーディエンスが取り囲んでいた。
開演の定刻18時を迎えると場内アナウンスが流れはじめた…のだが、その声は何と大泉本人。「ほかのお客様の御迷惑となる行為、例えばオナラは、マナーモードか匂いの出ない状態で」「アーティストへの野次、悪口は、テンションが下がりますのでなるだけワーキャーお願いします」「オフィシャルグッズを販売しております。ご来場の記念に是非……必ずお買い求め下さい」。捻りの効いた技ありのアナウンスに会場は早くも笑いと拍手に包まれた。
開始2曲で一体感を生むパフォーマンス
ほどなく「Party Ya!!」(CUE ALL STARS)のSEがけたたましく流れると客席は早くも総立ち状態に。四方に向けて設置されたLEDスクリーンが大泉のヒストリー映像から“オイズーミ”コールを煽る映像に切り替わると、ステージ中央に左肩に甲冑、背中に赤いマントを着けた大泉が登場。「おっ始めようぜトーキョー!!」という雄叫びから始まった1曲目は沢田研二の「TOKIO」、そして続けざまに「本日のスープ」へ。気付けば衣装はカジュアルなシャツ姿に早替りしている。「会いたかったぜ子猫ちゃんたちー!!」「ようこそいらっしゃいましたー!!」。高らかな声で観客に語りかけながら、歌詞のひと言ひと言を噛みしめるように歌う大泉の歌唱に合わせて、観客が左右に手を振る。開始2曲で場内には早くも一体感が生まれていた。
ここで最初のMCタイムに。「はじまりましたよ。恐ろしいね」「(センターステージ)どこを見ても人がいるんですよね。僕ずっと回ってるんです。若干、目が回ってるんですよ」。仙台、大阪、福岡、札幌公演の観客のエピソードを披露。映画館で行われているライブ・ビューイングの観客への挨拶や武道館の敷地内に展示されていた、本人曰く「絶妙に小さい」自身の黄金像や、武道館入り口に掲示された同公演の横断幕のデザインを絶妙にいじり倒していた。
「ちょっと歌ったら長くしゃべりますから」、「(次の曲は)座ってていいです!」、「(その次の曲で)立つんだぞ、いいな!?」と笑いを誘うと、ライトアップで頭上に描かれた満天の星のもとで「星空のコマンタレブー」へ。そしてオフィスキュー所属の4人組ボーイズユニット・NORD(ノール)が出演した映像と共に観客の手拍子を受けながら「ビーチドリーマー」を軽快に、そして同曲が挿入歌となった2003年の「ドラバラ鈴井の巣 山田家の人々」の映像をバックに「君には」をじっくりと歌い上げた。
NORD・島太星に対する暴露も
2回目のMCタイムでは、改めて先程歌った3曲を解説。NORDの島太星からの激励メールに「頑張ってください、応援してます。大泉洋リサイ“ク”ル」と書かれていたことを暴露。自身の母親が同公演を「独演会」と呼び、父は「(TEAM NACSが)あと4人来んだべ?」と誤解していたという話題から「今日は俺一人だからね」と念押し。場内から「福山(雅治)さんは?」とサプライズを期待する声が飛ぶと「来るわきゃねえだろ!?」「バカヤロー、何で俺より人気のある人を出すんだよ!?」と一蹴。しかし実は「来なくていいの?」と気にかけていたという福山の様子や、NHK大河ドラマ「龍馬伝」撮影時の長崎空港におけるエピソードを福山のものまねで再現する。
「まだまだ盛り上がれますか武道館!?」と改めて観客を煽ると、白いマイクスタンドを振り回し見事なマイクターンをキメて「スマッシュヒットLOVEバシーン !」へ。曲の終盤には突如キャディが登場してボールをセット。大泉がゴルフのドライバーを振ってノリノリのアリーナの四方八方に向けて次々とボールを打ち込んでいく画が何とも痛快だ。続いてはタオル回しからの「疾れ!」。ドライブ感に溢れる2曲にオーディエンスの熱気が最高潮に達する。ここまでの曲といいMCといい、確かに大泉はずっとステージ上を回り続けている。全方位の観客を楽しませようとする彼のサービス精神が伝わってくる。