俳優の奈緒が、鳥飼茜原作の漫画「先生の白い嘘」(講談社)を実写化した同名映画(7月5日[金]全国公開)で主演を務めることが発表された。
人の根底にあるリアルな感情を描くヒューマンドラマ
本作は、一人の女性が抱える「自らの性に対する矛盾した感情」や男女間に存在する「性の格差」に向き合う姿を描くことで、人の根底にある醜さと美しさをリアルに映し出したヒューマンドラマ。
奈緒が演じるのは、主人公である高校教師・原美鈴。映画「事故物件 怖い間取り」(2020年)やドラマ「あなたの番です」(2019年、日本テレビ系)で強烈な個性を放つキャラクターを演じる一方、ドラマ「あなたがしてくれなくても」(2023年、フジテレビ系)では、女性の複雑な心情をリアルに表現するなど、枠にとらわれない演技をする俳優だ。
そんな奈緒演じる美鈴は、親友の婚約者である男性から強制的に関係を求められているにもかかわらず、彼との行為を通して「性への欲望・快楽への渇望」が芽生えたことに気付き、矛盾する感情の狭間でもだえ苦しむ女性。
平凡な教師を装っていたが、担任する男子生徒・新妻の不倫疑惑事件をきっかけに、それまで見て見ぬふりをして“うそ”でごまかし続けていた、自身の中に潜む醜い膿のような感情に向き合っていく。
三木康一郎監督が初めて映像化を熱望
監督を務めるのは、「恋わずらいのエリー」(2024年)、「弱虫ペダル」(2020年)、「植物図鑑 運命の恋拾いました」(2016年)などを手掛けた三木康一郎氏。
本作は、長い監督人生の中で初めて自ら映像化を熱望し、実写映画として製作が決定。原作に描かれる衝撃的な性の描写に、実写化は難しいといわれながらも、何年も粘り続けた監督の並々ならぬ熱意と、本作の魅力に共感した奈緒の覚悟によって実現した。
脚本は、「東京ドラマアウォード2019」の優秀脚本賞として「透明なゆりかご」と「きのう何食べた?」をダブル受賞するなど数々の脚本賞を受賞し、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」(2021年)などで評価を得ている安達奈緒子が手掛ける。