真田広之がプロデュースと主演を務めるドラマ「SHOGUN 将軍」の大ヒット祈願イベントが、2月20日に東京・増上寺にて行われた。同イベントには、主演の真田、ジョン・ブラックソーン役のコズモ・ジャーヴィス、戸田広松役の西岡徳馬ら出演者とスタッフが登場した。
ドラマ「SHOGUN 将軍」
同ドラマは、1980年にアメリカで実写ドラマ化された、ジェームズ・クラベルのベストセラー小説「SHOGUN」が原作。「トップガン マーヴェリック」の原案を手掛けたジャスティン・マークスら、ハリウッドの製作陣の手で新たに映像化され、2月27日(火)より、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+」のコンテンツブランド「スター」にて独占配信される。
物語の舞台は1600年代、「天下分け目の戦い」前夜の日本。戦国最強の武将・吉井虎永(真田)に敵の包囲網が迫るなか、彼の窮地を救う秘密を持ったイギリス人航海士ジョン・ブラックソーン(後の按針)が虎永の領地へ漂着する。虎永は、英語を話し、キリスト教を信仰する戸田鞠子(アンナ・サワイ)に按針の通訳を命じ、二人の間には絆が生まれ始める。
一方で按針を利用して窮地を脱する虎永だが、按針から世界を見聞きし、幾度も命を救われることで侍の地位に取り立てることに。そんな中、五大老の脅威が次々に迫り、虎永がついには絶体絶命の危機に追い詰められる。
徳川家康ゆかりの増上寺が深紅に染まる
徳川家康ゆかりの地で将軍家の菩薩寺である増上寺で行われた同イベント。ドラの音が高らかに響き渡る迫力満載の和太鼓演奏、さらに撮影でも使用された衣装を身にまとった甲冑隊が登場し、真田演じる吉井虎永が率いる「SHOGUN 将軍」チームが大殿に集結した。
まもなく配信開始日ということで、世界への“出陣”に向け「時は来た!エイ!エイ!オー!」と真田から鬨の声が上がると、登壇者全員が呼応し、大殿全体が真っ赤にライトアップされ、増上寺を“SHOGUN”色に染め上げた。
エグゼクティブプロデューサーのジャスティンは、「今この形で世界同時に配信できることを心からうれしく思います。本作は異なる文化や違いの中でどうやって架橋を渡していくのか。あるいは違うからこそ、それを祝福し、共通しているところもまた祝福する、そういう作品でもあるので世界同時配信にぴったりな作品だと思います」と、ハリウッドと日本の違う文化の融合が実現した本作ならではの魅力についてコメントした。
そして、真田演じる虎永と共に熾烈(しれつ)な戦いに身を投じていく、ジョン・ブラックソーン(のちの按針)を演じるコズモは、初の来日で徳川家康ゆかりの地・増上寺に降り立つことができ「豊かな歴史を持っている、すてきな国ですね」と初めての日本に感動している様子を見せた。
プロデューサーの真田から、戸田広松役として抜てきされたという西岡は「今までおそらく類を見ないくらいのスケールとスペクタクルのある、日本の時代劇、武士道スピリット満載の素晴らしい出来の作品になりました。参加できてすごく光栄です」と、ハリウッド作品ならではの魅力を語った。
“本物の日本”を徹底追及「キラキラと光る素晴らしいものができた」
ハリウッドの制作陣と日本人のスタッフやキャストが一丸となって制作した本作は、脚本の執筆から衣装デザイン、美術の構想から徹底した時代考証が行われ、動きやせりふの一言一句まで“本物の日本”が追及された。
プロデューサーも務めた真田も、出番のありなしに関わらず朝早くに現場に出向き、美術小道具チェックをしたあと役者を迎え入れてリハーサルを確認してから、自身のふん装に入るという徹底ぶりだったという。
本作の制作について、真田は「30年以上いろいろなシチュエーションでご一緒させていただいて西岡さん、そしてコズモ、アンナ、平さん、誰をとってもこの人しかいなかったなと本当に幸せな時間を過ごさせていただきました」と改めてキャスト陣に感謝を伝え、「この作品は、制作・撮影すべてが非常にドラマチックで、東西のクルーが一丸となって熱い想いで作り上げたので、どのシーンやエピソードか選べないほどキラキラと光る素晴らしいものができたと思います」と自信をのぞかせた。
イベントの最後には、「SHOGUN 将軍」チームを代表して真田が「時代劇ファンの方も、日頃見てなかったけれども興味があるという方、これを機に時代劇の素晴らしさに目覚めて頂き、国や目の色も違う、でもみんなが一緒に1つの目標に向かって進めば必ず奇跡は起こる。より良い未来を一緒に築いていけるんだというメッセージも感じ取っていただければありがたいです」と呼びかけた。
※西岡徳馬の「徳」は心の上に一本線が入るのが正式表記
Hodder Paperback
発売日: 1999/12/02
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発売日: 2022/11/02